[シリコンバレーでの私たちの暮らし]子供に聞いてはいけない質問

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Nice!
自閉症の渡は口頭で答えるのが苦手です。けど、話しかけられるのは、大好き。質問されるのも好き。けど、答えられない感じ。振られても、振られても、かわいいおねえちゃんが好きなのに、近いかも。
渡が小さい時から質問されて苦手なのは 5W1Hの質問。
これは、
Who (誰?)
What (何?)
Where (どこ?)
When (いつ?)
Why (なぜ?)
How (どのようにして?)
です。小さい時から苦手ですが、現在は、Who,What, Where, When で聞かれると答えられるようになってきました。ダメなのが、WhyとHow
私としては、WhyとHowなんて、簡単に答えられると思っていました。Whyなんて、「なぜなら」っていうのを文章の頭につければいいことだし。
やっぱりまだまだ子供だと思っておりました。
そんなことを考えていた今日は、息子は男友だちのグループと近くのピザ屋で、アイスホッケーの地元のチームを店にある巨大テレビを見ながら、応援するらしい。なので、自分をピザ屋まで送って行けという。アメリカは、こういうところが面倒。公共交通機関が発達していないので、いつまでたっても免許がなければ、親の送り迎えが必要です。
私と娘も夕飯を食べていなかったので、じゃ、私たちもピザ屋で食べようとなりました。まさか息子の男友達の集まりを邪魔するようなことはできないので、きちんと空気を読んで見つからないように、そーっと反対側の席に座ることにしました。店が広いので、反対側に座ったら、影になって、渡の友達にもばれないということ。ところが、渡はホッケーのルールなどがわからないので、途中で私たちの席のほうに来てしまう。そうなると私たちが来ていることがバレるわけで。このグループの中に、高機能の自閉症のお友達がいて、彼が私たちがいることに気がつき、ちかよってきて、

こんにちは。久しぶりです。元気でしたか?今日は車でいらっしゃったんですか?

と丁寧に挨拶してくる。私は、感動してしまった..。大学生が、レストランで友達のお母さんをはるかかなたに座っているのを見つけたとして。どれくらいの学生が、そのお母さんの机まできて、きちんと挨拶するのだろう?で、娘を含めて、彼と話し始めて、私は彼と渡と共通の友達がいたことを思い出した。

Aくんって知ってる?

と聞いてみた。

あぁ、Aくんはよく知っています。

あっ、共通の話題があると思った私。
>>
私たち、Aくんが小さい時から、お友達なのよ。

といったら、彼の質問が

どうやって知り合って、どのようにしておつきあいしてるの?なぜ今まで友達なの?

うっ、突然こんなことを聞かれると思っていなかった私は、絶句。どうやって知り合ったか?は覚えていない。いつ頃だった?は、ほのかにわかる。どのようにおつきあいしてるか?に関しては、彼がわかるように、的確な答えを数単語で説明するのは無理。さらに、なぜ友達なの?という答えには、窮した。気があうから、が正当な答えか?けど、それを彼にわかるように伝えられるか?
これらは、最初の2つの質問がHowで始まり。最後の質問は、Whyから始まります。簡単だよーとおもっていた私が間違い。即座にまったく答えられない。
この体験をしてしまうと、子供が小さい時に悪さしてたら、私はこれらの質問をしたんじゃないか?ということ。子供達がいたずらしていたら、急激に頭に血がのぼって、

なんでそんなことしてるの!!とか、何してるの!!

とか、怒ったことがあると思う。これらの質問を小さい子供にしてはいけないというのは、こういうことだったんだな。と体感。
子供は親が怒っている顔のほうが強い印象が残るから、即座に答えられない上に恐怖が先にたつので、反省なんてできない。アメリカでは、小さい子供を叱るときに、 Whyで聞いてはいけなということは、わりと言われることですね。なので、子供には、手順を聞きなさいと言われます。いたずらの手順。どれからやって次になにをして、その次になにをしたか?ということを聞く耳。
そのようにステップを踏んだ方が、子ども自身がなにがいけなかったのか?が解りやすいので、再発防止には、こちらのほうが効果があると。
確かに今日の体験から、そうやって聞いてくれたら、答えられたかもなと思う私でした。