初の授業参観

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Nice!

支援学校の入学式から3週間が過ぎ、始めての授業参観。下の子の家庭訪問と重なったため母は行けず、代わりに父が行くことになった。母が行かないことに少々不満だったようで、「お父さんが行くから・・」と伝えると、「・・ハイ」と気のない返事。当日、歓迎されないとは知りつつも、朝早くから車を飛ばして授業が始まる5分前に着いた。教室に入ると、まだ教室はガヤガヤしていて席についている生徒は半分しかおらず肝心のYOOの姿も見えなかった。生徒たちが一人また一人と席に付き始めてもなおYOOは現れず、廊下に出てみたところでバッタリ会った。父の顔を見るや「お腹が痛いんですう~」と訴えるYOO「大丈夫か?」と問うと「大丈夫じゃないよ」と憮然とした表情どうやらお腹が痛くてずっとトイレにいたらしい。教室に入るなり担任の先生に腹痛を訴え、ホームルームの時間に保健室に行かせてもらい薬をもらって飲んだ。心配だったが、薬を飲んでからは体調も回復してきたようで曇っていた表情も普段の様子に。支援学校では作業学習が主で、木工や陶芸、園芸といった作業を通して「働く力を身につける」授業が行われる。作業学習はずっと同じことをやるのではなく、進級するとまた違うことをやるらしい。YOOはとりあえず木工を希望したようで、授業参観のこの日は木製ベンチの板を電気ドリルを使ってねじ締めする作業をしていた。巨漢のYOOと、この日のパートナーであるダウン症の小さい女の子が一緒に作業している様子は、まるで兄妹のようで微笑ましい光景だった。家では見たこともない、集中して作業するその姿に成長を感じて、うれしいのと同時に学校や他の生徒たちとも馴染んでいて、取り乱すことなくその場に適応していることに驚いた。初めての支援学校、初めての土地、家を出て児童施設での集団生活と、初めてづくしの大きな大きな環境の変化。「いったいどうなるんだろう・・」と気をもんでいた。不安や不満を周囲に当り散らし、叫び声をあげてガラスを割ったり、学校を抜け出したりしないかと心配していたが、これまでのところ、まったくそんな様子はなく見事に順応している。担任の先生に聞いても「今のところ非常にスムーズにきています、あっけないくらい」との事だった。親の心配をよそに、確実に成長している息子の姿に安堵して授業参観は終わった。YOOも、もう高校生。いつまでも、かんしゃく小僧じゃないよね。本当はお母さんに授業参観に来てもらいたかったかもしれないけどがんばってる姿はお父さんにも分かったよ。これからも「がんばれYOOちゃん」だ。