自分の知らない自分

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Nice!

旦那の職場は、保険やらも扱うところなので、病気の方や年配の方、障害のある方と関わることも多々ある。年配の方が、一日に何度も、同じことの問い合わせをしてきたり、知的に障害のある方が窓口にいらして、ひとしきり、世間話だけしてただ、帰ってしまう人などもいるらしい。また、幻覚でも見ているかのような心配事を電話してくる方などもいるとか。その中で、知的に障害のある方で、障害者手帳を持っている方などで、「どうして、自分がこの手帳を持っているのか、どうして、自分が障害者手当てをもらわなければならないのか」と、おっしゃる方が多いらしいのだ。つまり、きちんと自分自身について、親や周りの人に説明をされていないまま、40代50代まで来てしまっている、ということなのだ。確かに昔は障害のある人に対する理解は乏しく、ましてやこの辺は「田舎」なので障害があること自体を家族はひた隠していたのかもしれない。しかし、本人にとってはそれでいいのだろうか?順番からいって、大抵は子供より親が先に死ぬ。残された障害のある子供が自分自身のことを知らないまま、残されて生きることは幸せなことなのだろうか?などと、考えてしまうのだ。そういう私も、いまだに、のび太へのきちんとした告知を伸ばし伸ばしにしてきて、現在に至る・・・そろそろかなぁ~せめて、中学入学までにはなんとかせねば・・・と、旦那の話しを聞きつつ思うのである。