第10回目をむかえた連絡会今回は支援ツールとして絵カード(歯科受診編・歯みがき編)を用いた実践報告ですこれから何をするのかわからないとても不安でしょうがないそれが医療行為だとしたら・・・。 本人が落ち着いて受診できるよう、わかりやすい説明を事前に伝えておくことは、とても大事なことだと思います。 五十川先生は、歯科受診に対する患者さん(自閉症児)の不安を取り除くために、いろいろな工夫をされております。■『歯科健診・診療の場における絵カード活用実例』講師: 医療法人鉄蕉会 亀田クリニック歯科センター 歯科医師 五十川伸崇先生※いつ? 時間の構造化・・・治療の流れを示す(入室から診療、退室まで)当日の治療の大まかな流れのスケジュール(前もって絵カードのコピーを渡す)を親御さんから事前に提示しておいてもらう※どこで? 場所の構造化・・目的別の部屋(待合室と診療室) 【待合室】安心して待てるようお気に入りの玩具や絵本など ドクター、衛生士さんの写真入り曜日当番お知らせボードを壁に提示 【診療室】治療に集中できるように目からの気になる刺激を、カーテンやパーティションで仕切ったり 気になる部分を白い布で隠したりと静かな環境作り※なにを? 行動に対する構造化・・治療の各ステップ こんな器具を使って、こんな感じで治療するよーォの個別内容の絵カード手順書を提示※どのように? 方法の構造化・・・患者さんの姿勢・治療器具 実際に治療に使う器具を目の前で見せて動かしてみたりと器具の説明 ユニットの座り方(治療時など、こんなふうに座るんだよーと4パターンの絵カード表を提示)で、ある患者さん親子の絵カードを利用しての治療の様子も、ビデオで観させていただきました。私は、お母さんの表情に注目しちゃいましたなぜなら、『この子大丈夫かしらー』と我が子を見守る不安そうなお母さんの顔が、治療回数を重ねる事に穏やかな顔に変化していく。 終った絵カードに×印(お母さんが手伝っていました)を嬉しそうに書き込んでいく姿が何とも言えず印象的で・・・。子どもがスムーズに受診できるようになる過去に何度も医療受診で苦戦を強いられてきた親にとって、これほど嬉しい事はないですよねそれにしても、テンポの早い1人ボケつっこみ会話で、参加者の笑を誘うおもしろい先生ですね連絡会の発足当時から携わり、保健所の歯科衛生士さんと大阪大学まで出向き、絵カードの作成にご協力いただいた先生でもあります衛生士さん達からは『多摩(地方)で開業しなさいよー♪』と口説かれていました(笑)講演会主催 東京都多摩府中保健所