昨日、私とのび太は、ある病院にいた。
帰り道、のび太の手には「脳の模型」が握られていた。
のび太の脳のどこら辺がパニックを起こしてるんだろうなあ・・・
なんてわけのわからないことを考えながら・・・
数日前、いつものようにニュースをを見ながら夕食。
のび太県地方のニュースで、
インフルエンザによる学級閉鎖の学校がすでに出てきた。
そのあと、今年のインフルエンザの症状の傾向や、
予防法などの話題だった。
「やっぱり・・・インフルエンザの注射、やろうかな・・・」
つぶやく、のび太。
「へ?ホント?!やった方がいいよ!
一瞬だけ、注射を我慢するのと、
1週間、具合悪くて休むのとどっちがいい?」
「注射、我慢する方がいい・・・かな・・・?
どっちかと言えば休みたくないもん・・・」
昨シーズン、思いがけずインフルエンザで休んだのび太。
インフルエンザは「出席停止」扱いだから「欠席」にはならず、
いまだに皆勤賞は続いているけれど、
やっぱり「休まない」こだわりののび太。
具合悪いのが嫌だ、というより、学校を休みたくないのだ。
・・・で、かかりつけの小児科に早速、電話したところ、
今、予約しても、12月20日以降にしか出来ない・・・とのこと。
で、思い出したのが、A内科。
幼稚園のときにインフルエンザの予防注射はA内科がひとり2000円!
という、破格の安値の噂を聞き、
一度、予防注射をしにきたのだ。
市街地からず〜っと離れた田舎の診療所のようなA内科。
幼稚園の時に来たときは、おばあさんひとりだけがいて、
待合室から出てきた。
・・・・・そのときのイメージでA内科を訪れた。
噂を知った人たちなのか、インフルエンザの注射待ちの人で
いっぱいの待合室だった。
「あ〜・・・ドキドキする・・・」
青ざめた顔ののび太・・・
「大丈夫だよ。幼稚園の時もここでやってるし。
もう3年生だし、平気だよ」
しかし、甘かった!!!
いざ、注射!!!・・・と、注射器を前に、のび太は
今までにないほどの激しい拒否を示したのだ!
「痛い!痛いよ絶対!おさえないで!!!
僕の手を押さえないで!!!」
最近で一番のパニック状態だ。
(看護士)「あ〜昔、嫌な思いをしたんだね〜
大丈夫。待ってるからね。」
おばちゃん看護士5,6人がわさわさのび太を囲む。
みんなちゃんと、のび太のわがままにも取れるパニックに
冷静に付き合ってくださっている。
「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ!!!ちょっと待って!!!
深呼吸するから、やめて〜〜〜!!!」
違う話で気をそらして、何とかなだめようとしてくださるおばちゃん看護士。
しかし、なんだかんだで、のび太のパニックに10分以上も待たされている。
私はだんだん腹が立ってきた。
「のび太、いい加減にして!
ほかの人たちもたくさん待ってるんだよ!
我慢してやりなさい!!!」
「我慢できないんだよ!!!
もう、どうしたらいいかわかんないんだよ!!!」
病院中に響き渡るのび太のパニくる泣き叫ぶ声。
もう、爆発しそうな私。
思わず引っ叩きたい衝動に駆られそうになったとき、
「お母さん、待合室で待ってて。
大丈夫。なんとかしますから。」
と、おばちゃん看護士その?に言われて、待合室へ・・・
待合室にものび太の泣き声は響く。
久々に聞く、のび太のパニック。
胸が張り裂けそうだ。
何度聞いても、このパニックの叫びは辛い。
体中の神経がヒリヒリしてくる。
・・・しばらくして、静かになった。
また、10分位して・・・
ぎゃ〜〜〜〜!!!痛い〜〜〜!!!
と、のび太の雄たけび。
おお・・・終わったか・・・と、
診察室をのぞくと、
よしよしと、おばちゃん看護士????に囲まれ、腕をもまれ、
なでられ、涙を拭かれているのび太がいた。
「はいはい!頑張ったね〜
泣いたのが惜しいくらい、痛くなかったんだって〜」
と、笑顔で対応してくれたおばちゃん看護士?〜?。
「すみません、お騒がせしました〜
本当にありがとうございました〜
お手数おかけして・・・
ほら、ちゃんと、ご挨拶して・・・」
「どうもありがとうございましたぁ〜・・・」
疲れた・・・・・
のび太は泣きつかれてぐったりだったが、
私も久しぶりののび太のパニくる騒ぎに、ぐったりだった。
幼稚園の時の方がスムーズに注射できたのに・・・
一体、どうしたんだろう。
成長して、いろんな情報がインプットされ、
逆に恐さが増したのか・・・?
「なんでこんなに泣いちゃったの?」
「う〜ん・・・自分でもよくわかんない。
すごくすごく恐い気持ちになったんだ・・・
自分でも泣きたくないのに、こうなっちゃうんだ・・・」
そうか・・・
恐いものは恐いよね。
お母さんものび太の気持ち、考えないでごめんね。
のび太の手には、お医者様から頂いた、
ふわふわな感触の「脳」の模型?が握られていた。
自閉症ののび太に「脳の模型」をくれるなんて、
何だかすごいなあ・・・
出来ることならば、
こんな風にのび太の脳のパニックを起こす部分を
お母さんが「よしよし」って撫でてあげたいよ。
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