テルモが静脈留置針のカラーコードを変更した。小児科で常用している24Gのパッケージは紫から黄色に変更された。まあそれはそれでよろしい。
しかし病院上層部はこの外観変更に乗じて、またも静脈留置針の無断変更を仕掛けてきた。いつのまにかサーフローフラッシュがただのサーフローに変えられていた。先日サーフローフラッシュからインサイトに無断変更された際はもとに戻させたのだが、全く懲りてない様子である。
静脈留置針の銘柄が変更されてもそれで点滴が入らなくなりましたなんて今さら駆け出しじみた恥ずかしいことも言えまいと、今回もしばらく高楊枝を決め込んでいたのだが、入院中の重症な小児患者に点滴をさんざん手こずってしまって我慢が切れ(いや一番我慢が切れたのはこども本人と親御さんであろうが)、翌朝小児科部長に直訴した。この針では点滴が入らない。ここで超未熟児が生まれても救命できない。云々。
部長もさっそく上層部に掛け合ってくれたのだが、上層部曰く、看護部から各病棟の看護師に了解を取って変更したとのこと。それを聞いてますます我慢ならなくなる。いったいNICUで点滴とってるのは誰だよ。こんど超未生まれたら看護師が点滴とるってのかよと。むろんNICUの看護主任はまるで訳が分からないと言う。医師に確認とらずにそんな了解を出すほどの愚か者にNICU看護主任はつとまる訳がない。看護部の偉い人はNICUなんてちっぽけで意見を聞くまでもない些末な部門だと思ってるらしい。
部長の尽力で(そりゃあ超未熟児の救命できませんなんて脅迫されて怖かっただろうね)小児科の関わる各病棟にまたサーフローフラッシュ24Gが再配置された。廊下で事務長に呼び止められてすみませんでしたねと言われた。すみませんでしたね、か。故意に不良な弾丸を納入した業者はゴルゴに殺されてましたがね。