当直明けの日曜に、iTunesをいじっていたら、「モンキー・マジック」のいろいろなバージョンを発見した。MONKEY MAJIKなるバンドが歌う「MONKEY MAGIC」と、復活したゴダイゴが歌う「MONKEY MAGIC 2006」。元祖の「モンキー・マジック」はゴダイゴのベストCDで持っていたので、聞き比べ。
元祖の「モンキー・マジック」は疾走するスピード感がいかにも悟空のテーマである。編曲も軽くてシンプル。觔斗雲に乗ってかっ飛ばす感じの曲である。MONKEY MAJIKの歌はのんびりゆっくりな感じ。シルクロードのオアシスのほとりで沙悟浄が歌ってそうな。觔斗雲ではなくて馬と徒歩のペースである。復活ゴダイゴの歌は、元祖のときより楽器の編成が分厚くなって重厚感が増している。豪華絢爛。
西遊記に重厚感を付加してどうするんだろうと思う。猪八戒を主人公にするとでも?
引退して金と暇ができたかつてのエレキ小僧が再結集して、かつての自分には手の届かなかった良い楽器を買いそろえて、豊かな人生経験とやらを加味して、円熟した音楽をやって。復活ゴダイゴにはそんな雰囲気を感じてしまう。それはそれで何も私ごときが難癖つける筋合いのことではないが、しかし、昔の歌と聞き比べると、失われたことの方が大きいような気もする。