今年も今月から地元の教育委員会の就学相談会が始まりました。来年度に小学校入学を控えたお子さんや、すでに小中学校在籍中のお子さんの在籍変更の審査などを行うものです。担当するのは、支援学級の特別支援の専門委員の先生方、養護の先生、教育委員会の専門委員の先生方と医師(小児科・児童精神科)で構成される委員会です。これから私もほぼ月1回のペースで来年3月まで、お子さんたちの就学の方向性を決めるこの委員会に出席していく予定になっています。夏休みを終えて2学期が始まったばかりの幼稚園・保育園年長さんのお子さんたちが保護者の方と一緒に10組いらっしゃいましたが、まだまだ幼いお子さんたちですので、動き回ったり、泣いてしまったり・・・とにぎやかで、ややてんてこまいの感じもありましたが、みんなよく頑張って参加できていました。保護者の皆さんは、わが子の入学がより良い形でスタートするようにと迷い、悩み、これまでも一生懸命ご相談を進めてこられています。その思いを受け止めつつ、本当にその子がどのような教育環境を選ぶのが一番よいのか、こちらも真剣に考えての審査になります。保護者の方のご意向と別の方向性をあえて提案する場合もあります。例えば、「通常学級で頑張らせたい」という親御さんの気持ちが強い場合でも、特別支援の必要性が大きいと判断すれば、できるだけ個別指導を受けられる教育の場をお勧めしていく場合もあるということです。ちょうど夏休み中に、診療室で新1年生の1学期の様子のご報告をいただく中で、順調にいっているなあとホッとしたケースとそうでないケースとがありました。無理をせず、余裕を持って力が発揮できる場にいるお子さんは、とても安定して周りからの支援も上手に活用することができている印象です。お子さんが、伸び伸びと楽しく学校生活を送ることができること、そして集団生活という社会に適応する力を獲得していくこと、長期的にみたライフプランの中で学校のプランを考えること・・・就学相談の中でも、よいアドバイスができるように努力したいと思います。