待合室でHAPPYを考える

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Nice!

ちょっと前に産婦人科に・・・。できちゃった!・・・わけではなく、私は婦人科疾患を抱えておりますので定期的に診察してもらっているのです。子宮内膜症だった私はのび太を産む4年前とのび太が年長の時の二度、卵巣を手術している。妊娠したときに子宮筋腫もデカイのを二個、見つけた。とにかく、婦人科系が弱いらしい。だから何はともあれ、婦人科には行っておかねば。県立病院は人ごみ嫌いの私には鬼門なのだ。おまけに予約を入れていても、診察室に入れるのは予約時間の1時間後ってこともある。・・ので、本を2冊持っていった。ひとつは犬関係の本。もうひとつは図書館で借りたこの本。28900002.jpg「さん さん さん」 佐々木志穂美   新風舎三人の息子さん(長男、重度身障児  次男・三男、自閉症)を育てていらっしゃる方の本だ。明るくて、淡々としていて、私と近い気持ちのフツーのお母さん。落ち込むときは落ち込むし、でも、頑張る。子供のことを悪く言われれば、悪く言った子に仕返ししてやりたい、と思うところなど、ホントに私と一緒だ。のび太ひとりの自閉症児にヒ~ヒ~言ってる私はまだまだだな~と、思った。ふと、我に返った。ここは産婦人科の待合室。隣にお腹が大きいのに、ヒールのある靴を履いて、きれいにピンクのグラデーションのネイルをしている妊婦さん。その隣で自閉症育児の本を読む私。「今度、産まれる子も障害があればいいな」と旦那さんが言うくだりを読んでいる。きっと、隣のヒール&ネイル妊婦さんは、自分に障害児が産まれるかも?なんてことは、これっぽっちも思っちゃいないんだろう。私だってそうだった。最初に卵巣の手術をしたときに「妊娠はできるけど、確立は低くなります」と言われた。手術後は子宮内膜症の治療と不妊外来に半年だけ通った。でも、仕事を優先し、通うのを止めた。不妊外来は仕事を犠牲にしなければ通い続けられない。ほとんど妊娠などあきらめかけたころ、妊娠できた。HAPPYだった。のび太、出産。HAPPYだった。のび太2ヶ月で仕事に復帰した。仕事も子供もHAPPYだった。でも、泣く泣く仕事をやめた。HAPPYではなかった。パニック続きののび太の子育てに私もパニックだった。HAPPYではないと思った。のび太が自閉症だった。結果、HAPPYだ。だって、万が一、私にもうひとり子供が授かるとしたらやっぱり、自閉症の子がいいな!・・・って、思うもん。産婦人科の待合室でそんなこと、考えてるのは、おそらく世の中でも私だけかもしれないなぁ・・・