放置

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Nice!

確かにのび太は以前と比べれば落ち着いている。学校生活でも先生方やクラスメートにご迷惑をおかけすることもほとんどない(と思う)。勉強もまあ、得意不得意の落差はあるけれどはっきり言って出来る方らしい。だけど・・・・・友達関係や何やらのトラブル、と言うか、嫌がらせやからかいなどと言うものがなくなったことはない。常に小さい嫌がらせや悪ふざけの対象になっている。その、ひとつひとつを取り上げて、学校にいちいち配慮をお願いすると言うことは私には、できない。気持ちが疲れてイッパイイッパイになってしまうから。何故なら、担任が変わるたびにあらかじめ、そのようなことが起こりやすく、そのトラブルを自分で回避したり、うまく交わしたり、ヘルプを求めたり、ということが出来ないでいることが多いため、小さいトラブルを大きいものにしかねないのでどうぞよろしくお願いします、と言ったお願いをしているから、というのもある。もちろん、発達障害のない子供達もこのくらいの年齢には友達とのトラブルと言うものはつきものではあるが、他の子達とトラブルや嫌がらせの受け止め方が違うのだ。そういう小さいことが積み重なって、自分に自信をなくしたり、仲間はずれになったり・・・ということに繋がっていく。のび太のクラスには何かあると暴力を振るったり、椅子や机を投げたりする子がいる。おそらくADHDだと思うのだが、どうやら親の認識も甘く、診断を受けるどころの話にすらなっていないようだ。要するに、こういういろんな意味で目立つ手のかかる子にのび太のような子は紛れてしまうのだ。学校側から見て、のび太は手のかからない子だし、一応、授業も受けているし、成績もさほど悪くなければ、特に配慮もする必要がない、と見なされるのだ。のび太市の軽度発達障害の子は入学と同時に療育は終了してしまう。民間の療育機関もない。全て学校に任せられることになる。1,2年生の頃はたびたびパニックになって、職員室でクールダウンしたり・・・と言うこともあったため、担任の先生に特別に時間をとっていただいて個人指導?のようなこともしていただいた。・・・しかし、今は何にもない。入学当初からのび太を知ってくださる先生方はほとんどいなくなった。のび太が入学当初、どれほど頑張って、どれほどお世話になって、今、ここまで来ているのか、誰も知らないのだ。通級にも通えない状態。そして、のび太の周りは何一つ変わらない。のび太の気持ちだけが、いろんな気持ちでグルグル渦巻いていても、その気持ちを私が学校に訴えたところで誰も理解を示してくれないのだから。 「自閉症の症状自体はなんら問題ない。 問題なのは周囲の無理解などから 自己否定感を強めることなどによる二次障害だ。  自閉症は本人の努力や周りの配慮で社会に適応することはできる。 しかし、自閉症が完治することはない。」