今年の仕事は本日から開始。
学校が明日からというところが多く、普段はお母さんだけの相談の方も、今日はお子さんと一緒の受診が多かったですね。
夏休みから久しぶりの受診のお子さんたちもいて、お子さんたちの成長ぶりを拝見するのも楽しみでした。
その中に、小学校高学年の高機能・アスペルガーのお子さんたちが何人かいらっしゃいましたが、それぞれに、自分の相談したいことをちゃんと紙に書いてきて、自分の言葉で一生懸命伝えてくれました。日頃から、彼らの特性に合わせて、困ったことはお手紙書いてきてね、メモに書いて持ってきてね、と促したりしています。最初はコミュニケーションをとることが難しかったお子さんたちが、こういうやりとりを繰り返すうちに、それぞれが自分なりの方法でメッセージを伝えてくれるようになるのも本当に大きな成長の証です。
「学校で困ったときは(担任の)先生に相談して解決できるようになった」
「友だちがちょっかいを出してもムキにならないようにがんばった」
「いやなことを言われても我慢するようにしているけれど、我慢しているとストレスがたまります。ストレスがたまるとたまに爆発してしまいます。本当の自分をどこまで出したらよいのかわかりません」
「みんなの話をよく聞いて話をするようにしているけれど、聞き間違いや勘違いで、うまくいかないことがあります」
高学年になってくると、かなり自己意識がクリアになってきて、自分のことをよく観察して、自分で自分のことを知りたいという気持ちが強くなります。
発達障害のあるお子さんは特に、自分が何者なのか、なぜ自分はいつも上手くいかないのか、他の人と自分は何か違っているのか・・・そういうことを一生懸命知りたいと思うのでしょう。診察室でお子さんたちと向き合って話をしていると、彼らのそういう気持ちが痛いほど伝わってくるようでした。
どのお子さんも本当によく成長しているのがわかりました。
頑張ったねえ、と彼らと喜びを共有するのも嬉しいものです。そして、また次のステップへの目標を一緒に考えたり、作戦を練ったりします。上手くいくこともあれば、そうでないこともあるでしょう。
彼らの成長の道のりをよりよい形でサポートしていけるように、私も気を引き締めていきたいと思います。