個の大切さ

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Nice!

足立区内の小中学校で、一斉に行われた学力テストで、トップに立った小学校で不正が行われたというニュースが、昨晩遅く報道された。

テストが行われる際、学力に問題がある子や障害を抱えた子は、事前に教育委員会や保護者の了解があれば、除外対象になるということだったけれど、今回問題になったのは事前に了解を取っておらず、テスト終了後に無断で答案が抜き取られたということみたいだ。

障害児にもいろいろあるけれど、基本的に45分間机に向かって答案に向き合うのは無理だと思う。
だから、除外制度があるのは已む無しかもしれないけれど、今回はその児童が普通学級に属していたということに問題の原因みたいなものがあったのかもしれない。

だいたい東京都は、教育に関しては日本の中枢に位置してる割に、お粗末だな。
特学の設置というものに関して、その概念がないのに等しい。
障害児を障害児と認めない姿勢だ。

学力に注力してるというが、子供たちの環境には無頓着といった方が正解かもしれない。

ボクが今の住まいに来るとき、都内にあるマンション購入を考えたことがあった。
マンションや住環境には、特に問題はなかったけれど、学校に問題があった・・・というか、その学校があった練馬区に問題があった。
障害児を理解しようとしないんだよ。
言葉では分かります、といいながら、けどね、と逆説的に事を現行制度に押し込めようとする。

まあ、今回はそれが足立区だったんだけど、その練馬区のマンション購入に際して、都内各地の障害児環境について調べて廻ったことがあった。
ボクは、その時の現状に愕然としたよ。
これが首都・東京の教育環境なのか・・・とね。

今は、個が大事とは口で言うけど、身勝手な奴らが多すぎだ。
それは個人の資質の問題や社会環境の問題もあるけれど、一つに教育環境の問題も大きいんだ。

現行制度の維持、柔軟性がない。まるで、都や区が口で説明してることとは、まるっきり逆なんだ。

ボクは、幸いなことに都内に住まなくて済んだけど、都に隣接してるところも、東京に大いに影響されている部分が少なくない。

今回の足立区の問題は、試験中に先生が、答案の間違いを児童に指摘してるような動きもあったというし、なにが大事なことなんだか、わかりゃしないよ。

それに、こと障害児に関してはトカゲの尻尾切のような感じもする。

そんなに全体のレベルアップが大事なことなのかな。
現状を維持することが大事なことなのかな。

個人と個性の大切さ。それを忘れてる、理解しようとしないのは、何も学校や役所だけじゃなく、保護者の中にだっている。

全く、社会の方向性が間違ってるという気がするよ。