自閉症視覚シミュレータを体験してきた

7
Nice!

自閉者の特異な視覚が体験できるように!20150429grandfront.jpg阪大と東大の共同研究で自閉症児者の視覚を疑似体験ができるシミュレータができたそうで、そのお披露目会?が梅田のグランフロントであったので行ってきた。実はこの研究、私も被験者になっている。まあ私はあまり視覚的な問題は強くないので、あまり役に立ってない被験者かもしれない。司会は阪大の浅田教授で阪大の長井准教授と東大の熊谷准教授の講演、そして肝心のブツであるヘッドマウント型シミュレータの体験ということだったが、予想以上の人出だったらしく会場は満員で一部立ち見が出ていた模様。長井准教授の講演は開発の経緯とか技術的にどう実現していったかといった話が主で、視覚過敏が生じるメカニズムとして瞳孔の機能の問題があるのではないかという話も飛び出した。瞳孔の大きさというのは脳の思考による負荷状態を示すといった研究もある話であり、過敏と負荷状態の相関等に結びつく可能性もあるのでこれは興味深いと感じた。熊谷准教授の話は当事者研究を今後どう発達障害者支援に生かしていったら良いのかといった話や、社会性そのものを多様なものとしてとらえていくことによって発達障害者と社会の壁はなくなるのではといった話だった。ここいらはどうも私にはいまひとつピンとこないが、まあそれはそれで、そういう考え方もあるということは勉強になった。このシミュレータのインパクトはすごい!そしてかんじんのシミュレータのほうだが、こんな見え方してたらそりゃしんどかろうという感じ。粒状ノイズ、高輝度化、輪郭の明確化、高コントラスト化、不鮮明化、無彩色化の6種の変化が仕込まれているそうだが、こういう視覚なら脳に負荷がかかって当たり前だろうなという感じ。よく息子がよく晴れた日に「空がグロくて不愉快だ」といっているで、光がしんどいのだろうとはおもっていたが、こういった見え方ならそりゃ納得である。そしてかえってグラサン大好きのタヌキ(亭主)に話してみたら「それは普通にあるぞ」とw。このシミュレータがもっと気軽に使える形になって、親御さんが自閉症のお子さんの見え方を体験できるといったことになると、親子間の意思の疎通も多少は楽になるかもと思う。支援者もまたしかりだ。この研究の続きだが、今後見え方と社会性の関連についての研究等様々な研究が予定されているとのことで、どういう結果が出るのかとても気になるところである。おまけ、難敵!大阪グランフロント余談ではあるが、会場が私にとってはかなりの問題だった。どうにも空調音と反響音、残響音がすごい。さほど寝不足していたわけでもないしグランフロントは新しい建物なのでちとびっくり。講演会場というのはわりと音響対策ができていることが多く、デジタル耳せんを使いたくなることはまずないのだが、今回の会場は空調音と反響音、残響音のコラボで、講演の半分以上を耳栓つけたまま聴いてきた(浅田先生と長井先生の声がデジタル耳栓で消えない音質で助かった)。きっと内装設計者は聴覚が丈夫な人だったのだろう。  専門家も結構いたようだが、支援者、保護者、当事者も結構いたようで、見知った顔もちらほら。しかし…ありゃ帰ってからへばる聴覚過敏もち当事者いたんじゃないかな~などといらん心配してしまったのでした。  ★お知らせお気づきの方もおられるかもですが、当ブログ、重い腰をあげて独自ドメイン化しました。URLは https://asdlife.net/ になります。リンク、ブックマークされている方はお手数ですが変更をお願いいたします。 にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 発達障害へにほんブログ村↑ブログランキング参加してます。↑応援の1日1クリックを!次こそは自他区分の話書きます…たぶんw