身体アプローチ体験をしてきた
このところ、ASD児者の適応改善につながる身体からのアプローチについてあれこれ勉強しているのだが、6月と7月にラッキーな体験ができた。
1つは操体法というもの。
もう一つはフェルデンクライスボディワークというもの。
どちらも身体へのアプローチでありながら、身体的負荷が非常に低いものだ。もちろん運動能力なんぞこれっぽっちもの必要としないのもうれしいポイントだ。どちらも自閉症スペクトラム児者だけをターゲットにしたものではないが、身体の荷重バランスを重視したものなので、姿勢や立ち方などにも大いに関係するから自閉症スペクトラム児者にとっても役立つものであろうということで、前々からいつか体験できないものかと狙ってはいた。
ひょんなことからその機会に恵まれたのでこれ幸いと出かけてきたわけだが、せっかくいったのに記録を残しておかないのはもったいないので書くことにした。
この記事は操体法体験についてまで。
フェルデンクライスボディワーク体験の記事はこちら
操体法に興味津々
6月14日、横浜で行われた「栗本さんのコンディショニング講座」というものに参加してきた。
栗本さんというのは、小田原で「からだ指導室あんじん」という操体法の教室を開かれている方で、最近自閉症児者の姿勢の問題にも取り組まれている。
この講座の主催は「自閉っ子シリーズ」の版元の花風社さんで。花風社の浅見社長のブログでこの講座のことを知り、参加してみたいと思ってはいたものの、なにせ開催地が東京だの横浜だのっていう首都圏ときたもんだ。ちょっと大阪から気軽に参加というわけにはいかないなあと指をくわえていた。
そんな折、父の23回忌の法事を6月15日にすると実家の母から電話が。私の実家は埼玉南部、法事は東京谷中のお寺でやる、すなわち当然上京することになる。
おおお、前日ちょっと早めに出かければ栗本さんのコンディショニング講座に参加できる!
これはまさしくご先祖様のお導き!ありがたやありがたや!
とまあ、こんな具合で幸いにも参加できる事になった。
操体法コンディショニング講座体験記
6月14日、久しぶりに家を空けるのでその準備やら何やらで忙しく、おまけに新幹線の中でも寝そびれ、へろへろの寝不足状態で新横浜に降り立ち、電車を乗り継いで5分遅刻で会場に到着。
広めの和室に集まっているのは自閉症児の親御さんと成人当事者といった模様。
自閉っ子と姿勢の問題についての概観について、栗本さんと浅見さんのお話の後、実技スタート。
まずは状態の把握からということで、身体のバランスをいろいろ見ながらワークをしていく。
ワーク自体は、
「え、これだけ?」
というような非常に簡単で、動作も運動的な要素(連続的な動作)がほとんど伴わないものが殆どでちょっとびっくり。
そして、短いワークの後で身体の状態を確かめるために動いてみてまたびっくり。一つ一つのワークをしていくごとに確実に身体のバランスや関節の動きが変わってくるではないか。
そしておもしろいのはそれに伴って生じる筋肉が軽くなる感じ。
「今日バタバタ歩いた足の疲れからの筋肉痛にならなくて済むかも、しめしめ」
と密か思っていたのだが、翌日本当に筋肉痛ならなかった。
特にストレッチっぽいことはまるでやっていないので、これはおもしろい。
(今回は主に2人ペアでやるタイプのワークを教えてもらってきたので、翌日の法事→動物園行きとたっぷり歩いた後に母と2人で試してみたが、やはり同じような体感をえられた。)
私自身、肩こりは殆どしないし、立ち仕事苦になるほうではないので、たいして問題はないかと思っていたが、いくつか問題点…というか身体のクセを発見してもらえたし、改善方法も学べたということがラッキー…ということもあるが、ここから考えられるのは自閉症(ASD)児者の身体の負荷というのは予想以上大きい可能性があるということだ。
なにせASD当事者で動きにくそうな人や姿勢の悪い人はいくらでもいる。
自閉症(ASD)児者の身体負荷の問題を再認識してきた日であった。
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