ご存知の方も多いと思いますが、1巻ごとに泣けるシーンが必ず2、3箇所ある名作です。自閉症児の光くんに健常児の妹・花音ちゃん、ふたりの育児だけでも大変なのに自宅でお仕事をされているお母さん、めったに弱音も吐かずにたいしたものです。光くんの成長と同時に、いろんな家族の悩みが描かれています。DVを受けている奥さん、離婚されているシングルママ、母親に捨てられ酒乱の父親から暴力をふるわれている光くんの同級生、嫁姑の考え方の相違など・・・。どの家庭でも円満平和なだけではなく、大なり小なり抱えている問題があるんです。誰かと比較して、悩みの優劣をつけたところで、根本的な解決になりませんよね。「こうなってほしい」と思う読者の期待をいい意味で裏切り、現実味のある話の展開や決着がつけられています。順調だと思っていた光くんの小学校生活も、担任の先生の交代(?)により、かなり変化していきます。気になったのですが、学校への送迎のときにスカートにエプロン、サンダルといういでたちで大丈夫なのか??とっさのときに走れないのでは・・・??つまらん突っ込みですみません。