今はいかなる場合でも体罰は禁じられているそうですが、私の小学生時代(80年代)は、学校での体罰は日常でよくあることでした。私の場合、行動が人より遅かったり、ぼーっとしてたり、忘れ物をしてしまったり・・・という理由で叩かれることがよくありました。今思えばこれらは、障害の特性が原因のところもあるのですが、当時はアスペルガーだなんて誰も知らなかったのだから、怠けていると思われてしまうのは仕方がないことでした。怠けていれば叩かれるのも仕方がないと我慢したけど、「トロイ」「ノロマ」「バカ」と罵られるこも度々あって、そのような暴言が加わると、辛さは何倍にもなりました。運動の体罰で言えば、私が通っていたスポ少でも体罰はありました。私は水泳のスポ少に入会したんですが、入会時は30人以上いたのに、みんな次々にやめてしまい、そのうち私も含めて数人だけになっていました。叩かれるのがつらくてやめた人もいると聞きました。私も叩かれたことはあるけど、練習すればするほど上達するのが嬉しかったので、6年生まで続けました。かといって、体罰のお陰で上達したとも思わない。体罰があっても無くても、私は水泳が好きで一生懸命練習したし、体罰とは無関係に上達しました。あっても無くても関係ないものなら、無いほうがいい・・・とは思います。だから私はけっして体罰容認派ではありません。ただ、体罰より許しがたいことがありました。私は運動神経は凄く悪くて何をやっても出来ないのに、水泳だけは出来たので、そんな私に担任の先生が、「あんたは水泳しか能が無い」と言ったのです。これは、休み時間に外で運動せずに教室に篭っていた私を見て、怒った先生が発した言葉でした。私には耐え難い暴言でした。こんなこと言われるぐらいなら、叩くなりして外に追い出してくれたほうがよっぽどマシだったと思います。それ以降、水泳をやめました。体罰にも屈せず続けていた大好きな水泳をやめる事に決めたのは、体罰よりも遥かに辛い、言葉の暴力が原因でした。このまえ息子に、「学校で生徒を叩く先生はいる?」と聞くと、「いないよ」と言いましたが、「キツイことや傷つくことを言う先生は?」と聞くと、「いっぱいいる」と言いました。私は体罰禁止に反対ではないけれど、禁止することで、言葉の暴力が激化してしまうことを心配しています。