15年前の事件。

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Nice!

話が戻ってしまいますが時期的に思い出したので…15年前の3月20日。大学入学直前のお話です。当時私は、大学へ入学するまでの間の春休みでした。この日、大学へ書類を提出しなければならない日だったので、午前中に駅に向かいました。すると1本目に乗る予定の地下鉄で何かあった様子で、「運行再開の目処は立ってません」とアナウンスあり、仕方ないので他の電車やバスで遠回りして行きました。大学は春休みなのにサークルの勧誘活動が活発に行われていて、ノロノロ歩いてる私はすぐに捕まってしまいます。その中で一つだけ、何のサークルなのかよく分からない集団がいました。でも彼らは親切でした。「分からないことがあったら何でも教えてあげる」「レポートも手伝ってあげる」「悩みごとがあったら何でも言って」と。これからの新しい環境に不安感を持っていた私は、とても助けられた気持ちになりました。朝に止まっていた電車は、夕方に帰る頃には動いていました。帰宅後ニュースを見て、今朝の地下鉄が止まっていた理由を初めて知りました。大きな事件が起こっていたのです。連日の報道で、某宗教が関わっていることが報じられました。そして入学後、「ここの大学に某宗教の偽装サークルがある」という噂を聞き、それは私に親切にしてくれたあの集団だということを知りました。連絡先を教えてしまったので、うちに勧誘電話がかかってくることもありました。でも私は、あんなに親切にしてくれた人たちが、凶悪犯罪宗教と関係があるとは思えなかったし、話してみるとやっぱり良い人で、「この人たちは悪い人ではない」と思い込むようになりました。ところが、その後一度だけ説明会に行った時に、なぜかお金を払うように言われたのですが、私は本当にお金が無かったので断ると、それ以来勧誘は無くなり関わりも無くなりました。後になって冷静に考えると、明らかに怪しい集団だったと思いますが、それを咄嗟に判断することは私には難しかったのです。事件の逮捕者には高学歴の人もたくさんいたようです。その逮捕者の人達や、そしてあのサークルの人達も、一生懸命勉強して大学へ行った人達がなぜそんなことになるんだろう…と思うけれど、私も一歩間違えばその立場になり得たことを考えると、他人事ではない。人一倍悩みや不安感を抱えやすい私は、藁にもすがる思いでこのようなところへ助けを求めてしまいがちです。この他にも私は宗教関係で散々な目にあったことが何度かあります。そして、何が正しくて何が嘘の情報なのか、自分で判断する力に欠けていて、騙されやすい傾向にあるのです…