学生時代のバイトの話に戻ります。失敗ばかりしていた私は、毎日「役立たず」と怒られていました。バイトですらこんな状態なのだから、学校を出て社会人になった時にはもっと厳しく叱られるだろうし、それを避けるためには、役に立つ人間にならなければならない。でもどうすれば役に立つ人間になれるのか分からなかったので、とりあえず資格をたくさん取得してこう。・・・と考えました。資格があれば、社会できっと役に立つだろう、役立たずとはもう言われなくなるだろう、と思ったのです。漢検、秘書検、ワープロ検定…など、メジャーなものは一通り受験し、資格を取得しました。意外なところでは中学・高校の教員免許も取得しました。結論を言えば、どれも役には立たなかったのですが…。忙しくて勉強する時間はあまり無かったのですが、覚えることを紙に書いて部屋の壁に貼って、寝る前などに眺めながら覚えました。トイレの壁にも貼っておいたので、トイレに行くたびに眺めました。視覚で記憶することが得意な私には、とても効果のある方法でした。理解が必要な勉強は苦手ですが、機械的な暗記はスルスルと頭に入っていくのです。こうして考えてみると私にも得意なことはあるはずなのですが…しかし仕事の時は苦手な部分が目立ち過ぎていたので、得意なことを褒められることはあまりありませんでした。教員免許に関しては、初めは「人から見下されるのが嫌だから教師という肩書が欲しい」というちっぽけな理由でしたが、本気で教師を目指していた時期もありました。家族には、「人前でちゃんと喋れないくせに先生になれるわけない」と言われました。まあその通りなんだけど、そうやってバカにされると余計に「絶対に先生になってやる」という思いが強くなりました。でもけっきょく教育実習に行った時に、「自分には絶対に向いていない」と自覚し、目指すことをやめました。この話は前も書いたんだけど、もう少し詳しく書きたいと思います。つづく。