先日のブログにも挙げたアスペルガー症候群の映画を見てきました。アスペルガーという障がいをもちながらの恋愛、仕事を絡めて描いています。
Adamは、おもちゃ会社に勤めるアスペルガーをもつ男性です。その彼が日々一生懸命自分の世界を周りに崩されながら、自分自身でも周りに、あわせようと必死になりながら生きています。 一番の理解者であるお父さんが亡くなったところから、物語が始まります。1人になった障がいの彼が、アメリカ流のレイオフ(仕事を首になる)になり、どのように先を見据えて生きてゆくのか?アスペルガー症候群が苦手な変化をどのように受け止めるのか? 相手の気持ちを読みにくい彼が、恋愛という彼女の気持ちを読むことをどうやってすすめてゆくのか? 盛りだくさんの内容ですが、話は静かにそして冷静に着々とすすんでゆきます。 自閉症を育てている私には、もう主人公のアダムの代わりに発言したくなります。 「だから!彼は、こう言いたいんだけど、言語処理が苦手なんだからさー。うまく言える訳ないじゃん!しゃべれて、言語処理ができる側が、推し量ってあげれば、通じるんだけど・・」 と思うシーンが多々(自分も自閉症の人の言いたいことを推しはかれないことがあるのに、それは棚の上で)で、ついつい前のめりになって、力が入ってみてしまいました。 もう私の涙が止まらなくなったところは、彼女がAdamの気持ちを "Why" を使って尋ねるシーン。 もう私はすっかりアダムのほうに気持ちが入ってしまっているので(うちの渡もご多分にもれず、Whyの質問は答えられないし) 「あっちゃー。こんな大事なところで、Whyで聞いちゃったら、答えられないよ。もうアダムの頭の中は単語がおもちゃ箱をひっくり返したみたいになってるよ。聞きたい気持ちは、わかるし聞くべきところなんだけど・・。」 と思って見ているのですが、アダムを演じるヒュー・ダンシーが、目に涙をためて言語処理を必死でしながら誠心誠意、彼女のその問いに答えようとする姿が、もうなんとも胸につまってきてしまいます。 自閉症に関係してる方々には、ぜひ見ていただきたい映画ですが、まーったくアスペルガー症候群を知らずに観ると 「へっ?」 ってなる映画です。”自閉症を知る初級者より上対象。”の感じの映画ですが、ここ数年で私が見た映画の中では、最上位に位置される映画でした。 皆様もぜひ映画館に御運びください。 アメリカにお住まいの方は、
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