( 期末テストの時間は 別室で自習です。でも・・生徒指導が優先で、俺様は危うく部屋を追われる危機がありました・・・まったく・・と思ったけれど、それが今の空気なんだと感じました。 )『遠足は行きません! スキーは行きません! 金曜日は休みます!』久しぶりに、俺様の必死の声を聞きました。 自分の意志を主張したときは、彼の主張を優先することにしています。その原因は・・とてもくだらないと言えばくだらないと=普通の人は思うけれど、味覚障害や感覚過敏と日々 戦っている 自閉症の子供を持つ親なら・・・=とんでもない!と言う理由です。スキーの昼食はまこちゃんの天敵=「カレーライス」なのです。普通のお子さんはたいていの子が大好きなカレーライスですが、自閉症で味覚が過敏な子供にとっては 口の中に「爆弾」を入れられて爆発させられるようなものです。その恐怖は・・・自閉症を知らない人には理解できないでしょう。7年生、8年生、9年生と この3年間 私はず〜〜〜っと「食事の配慮」についてお願いしてきて、先生達も理解してくださり、ご配慮頂いてきたことでしたが、今回の遠足に限っては『例外は認めません。弁当も飲み物の水筒も認めません。一切の持ち込みを禁止します。』という強硬な返事でした。その話を聞いて「学校から障害児は排除されるんだな〜」と感じましたし、特別支援教育の考え方では「異常」でしょ?と抗議してみたものの・・・過去、いろんなシーンで食事が問題になって(普通学級のお子さんも含めて)食べ物が様々なトラブルの原因になっていました。食事への配慮を特別支援学級の担当の先生にお願いしましたが・・・「もう、これ以上、いやな思いはしたくない・・・」とパパと携帯で話をしていたところに、まこちゃんが必死の形相でやってきて・・・『スキーは行きません! 休みます! カレー食べません! いやです!』と何度も繰り返しはじめて・・・パニックが起きそうになりました。まこちゃんにとっては 「カレーの味は爆弾と同じ」食べるものが無い給食の時間は 牛乳パック1個で 下校の時間まで空腹を耐えている・・・忍耐が、朝7時半に学校を出発して 寒いスキー場ですごし、空腹のまま、夕方5時を軽く回る時間まで耐え抜くというのは 非常に残酷な事に思えました。(日常でしたら下校してすぐに食事もできますが・・・)それで・・すぐに特別支援学級の先生に電話をして、「いろいろお話を聞いて頂いて、普通学級の先生にご配慮のお話もして頂いてお手数をおかけしたのですが、遠足は行かない=欠席ということでお願いします」と その日のうちにお話をしました。今朝、まこちゃんが私に生徒手帳を持ってきて「13日金曜日はスキー 休みます。○○先生に話します。お母さん、書いてください」と言ったのです。必死から出た言葉でも、こんなに話せるようになったんだな〜と感動していました。もしかしたら、食事への配慮は可能だったかもしれません・・・でも、もういいことにしました。まこちゃん自身が行きたくない・・と言うのですから・・・。(行きたいというなら別ですが)3年間、体験だらけの遠足・修学旅行でびっくりの連続でしたが、他の学年は・・というと 行き先が以外と近場で地味だったりして=驚き! 学年によってすごく違うし、まこちゃんの学年は 中学のはじめの入学だったので、力が入っていたんでしょうね☆遠足は残念でしたが=それも「本人の意志」なので、良かったのかな?と思います。サプライズ☆だってうちの学校にはありますよ♪来週月曜日に開催される 9年最後のスポーツ大会は『究極のおにごっこ』らいしのです。みんな 他にもバレーボールとか室内型の野球とか いろんなことができたでしょうに・・・まこちゃんも参加できるものに考えてくれて(私がそう思っているのですが・・・)みんなありがとう♪ うるうる・・・。みんなと一緒に こんなに活動できる思い出があったら、遠足に行けないことなんて ほんのちょっとの残念に過ぎないような気がします。昨年度も 今年度も とんでもないはじまりでしたが、普通学年の先生達には 心から支えて頂き、たくさんのご支援を頂きました。だから最後の遠足は 楽しんできてほしいな〜思い出をたくさんつくってほしいな〜と思ったのですが、先生が「できるだろう」と考えていた自立の最終目標は=自閉症児にはつらいことで=知らない人には わかり得ないことだったと思っています。特別支援教育の展開は S区はスタートも非常に遅く、S区には申し訳ないけれど、検討委員会で十分なことが検討されたとは 私には思えません(専門家が一人もいないし・・・)そして、会議の内容も検討の最終報告も 区のHPでは公開されることもなく終わったので・・・。そんな中でも、指導課の先生達は一生懸命に取り組んでくれました。だけど・・この4年間のうちで、全区の小中学校に「校内委員会」の設置ができなかったことはとても残念なことでした。(B区は全校設置済みです)S区は「計画よりも実行」というでしょう。「校内委員会を作ったからって機能しなければ無いのと同じだ」と(苦笑)でも、それは「特別支援教育を知らない人が言う言葉」です。話し合う場を作れないのでは、支援する計画も作れません。共通の理解などほど遠い物です。支援の必要性や支援の連携も話し合いの場があって始めて作り上げられるものです。そうでないものは「単発」の「一事例」で終わり、学校内での継続的な事業とはなり得ません。教育としての評価でも 先生達がこんなに心を砕いて 支援の必要な生徒を支援したとしても「単発」なので、校内委員会も特別支援教育の内容も、生徒の障害に関しての共通理解も無い ということでは 外部からは評価されません。「校内委員会の設置」は 基本中の基本だからです。でも、校長先生が興味が無かったら、法律や規則でいくら縛ったとしても意味が無く、また校内委員会が別の何ものかと置き換えられて違う利用方法で使われてしまうことになるでしょう。卒業なのでもう関係なくなるんですけどね(汗)特別支援教育の為に 東京都から来てくださっている先生も 特別支援教育の為に身を粉にしてご尽力頂いた教育委員会の先生達も もうすぐ転勤の季節です。出会いと別れの日がやってきます。この区に来て、たくさんの暖かい心にふれました。たくさんの応援を頂き、たくさんの人に手をさしのべて頂きました。そして学ばせて頂きました。私がいろんな事を書いていても、「お母さんの気持ち」として静かに暖かく見守ってくださった教育関係者の皆様 応援をありがとうございました。心から感謝申し上げます。これからも「あちゃ〜〜」ということがたくさんあると思いますが、どうぞよろしくお願い致します。プラスもマイナスもあって 人生です。卒業に向かって、まこちゃんの生き生きとした笑顔をお話したいと思います♪