最後の幼稚園で・・・

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Nice!

不思議な子です。ツヨ。今日は幼稚園で40人くらいの非公式なお別れ会。その場にいられたらそれだけで儲けもの。と思って連れて行くと、満面の笑み。たくさんの卒園児にピョンピョン跳ねながら混ざっていって、けらけらと笑いころげていました。ゲームも先生への花束贈呈も、ツヨにはよくわかりません。みんなが楽しそうにしているのを遠い目で、しかしちらちらっと見て、雰囲気を楽しむ。たくさんの人は全然苦手ではないんだなぁ。大きな声も赤ん坊の泣き声も大丈夫。ふーん。おかしを食べ終わり、最後に卒園児が輪になって歌いはじめたときでした。あれれっ!ツヨが輪の中にダーッっと入っていってしまった。みんなが丸くなって歌う、ちょうど真ん中に足を伸ばしてちょこんと座って、ポーっとみんなを眺めています。みんなツヨを見ながら歌い続ける。歌は「世界に一つだけの花。」みんな手話を交えて歌います。ツヨがピョンピョン跳ねだしました。昨年から少しずつ手話とか、福祉施設への慰問とか、そんな活動が始まった幼稚園。すこしツヨのことが関係している?と思うのは思い上がりかな。「らーらららー・・・」のくだりで、子供たちが大きな輪のまま、手をつないで大きく前後に振る。その時突然、ツヨがわたしのところに走ってきて、私の目を見て、一人で手を大きく前後に振り出しました。『らーらららー・・』歌っているの?ツヨも歌っているんだね?目頭が熱くなりました。お友だちとお同じように踊ったの?みんなキラキラしてるよね。大きな声で歌っているね。あなたの声は誰にも届かないけど、ママの胸には聞こえる。一生懸命お話ししているんだよね。いつもいつも。これが好きなんだよ!ここ行きたいなぁ。早くやりたいよ!あれが食べたいの!おなかがすいたよ~。ママ、これ、リンゴだよね?ぼく、しってるよ。いつもツヨはお話ししているんだよね。わかってあげられないことがあってごめんね。不自由でごめんね。夜、すやすやと眠る小さな背中をさすりながら、つらい気持ちがこみ上げました。この子の心の声にずっと耳を澄ましていかなければ。大丈夫。ママ頑張るからね。                    ツヨに応援のクリックをお願いします! ↓