攻殻機動隊2nd.GIG

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Nice!

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG DVD-BOX (初回限定生産) / バンダイビジュアルスコア選択: いやDVDボックスを買った訳じゃなくて、ケーブルテレビで録画してたのをぼちぼちと見終えたんですがね。なんだかなあ、という感想です。以下ネタバレです。というかネタ知らないと読んでも意味ないと思いますけど、あえて今さら本編を観るほどの手間もいらないと思いますので・・・ならこの記事にはどういう意味があるんだろう。草薙素子のようなしっかりした女性が、敵将のクゼが昔の男かもしれんくらいの理由で作戦中に上の空になったり職場放棄したりするものだろうか。大召喚士のユウナ様でももうちょっとしっかりしていたんじゃないいか。ユウナ様に関しては19歳の女の子が消えた(文字通り消えたんだけど)男を2年間も思い続けてるものなんだろうかという議論があったよね。素子さんならどうなんだろう。優れたハッカーであるはずなのに、クゼの正体については何も具体的な調査をせず爪を噛んで物思いにふけるだけってのは何なんだろう。クゼは素子同様に成長につれて義体を更新しているのだから、その経過は病院の記録なり義体メーカーの記録なりで追跡できるのではないかと思うのだが。素子さんにすら追えないほど痕跡を消すことができてたらそれだけで大したものなのではないか。さらにはその昔の男に言いくるめられて不確かな作戦に手を貸したりまでするものだろうか。そもそもゴーストはコピーできないってのは攻殻機動隊の世界観でもごく基本的な要素のはずなのに(それを言っちゃうと原作の「人形つかい」と素子が融合するってのもおかしな話になっちゃうか)。世界観といえば、「米帝」が覇権主義を強めるが経済的には没落していたりとか、どう見ても朝鮮半島な国家が崩壊して難民が大量に発生していたりとか、そのくせ日本は東京周辺が核攻撃をうけてほとんど水没しているのに経済的にはおおいに繁栄していたりとか。いろいろと制作者の願望みたいなものが透けて見えるようで気味が悪かった。制作陣は世の中に対して卑屈なルサンチマンを抱いてやしないだろうか。原作にはない素子のツンデレぶりもアニメ制作者の願望なんだろうかね。素子みたいなしっかりした美人がじっと自分のことを思っててくれたらなあみたいな。そしていざ自分に遭ったら職務も忘れるくらいにめろめろになってくれたらなあみたいな。こんな絵に描いたような(アニメだから絵に描いてるには違いないけどね)月並みな脚色を見せつけられると、お前らもてないアニメオタクもこういう願望持ってるだろうみたいな勘ぐりをされているようで、どうも嫌だね。いや、持ってないとは言わないけどね、勘ぐられるのは嫌だ。タチコマの運用について。重要なシステムはバックアップをとっておく、というのはノヴァ教授(@銃夢)も教えるところの教訓なのだが、タチコマのAIをまとめて一個の人工衛星に積んであるってのはシステム管理としてどうなんだろうかね。太陽にフレアでもあったらどうするんだろう。衛星にデブリでも当ったらどうするんだろう。たった1個の衛星に依存するってのはシステム的な堅牢さに欠けるような気がするのだが。地上にサーバーを置いて衛星にバックアップを積むくらいが間尺に合う方針かと思うが。そもそもたった1個の衛星で運用していては、衛星が食に入ったらタチコマが動作を止めるのではないか。衛星にこだわるなら複数の衛星に並列して積み込んで、衛星のうち一個は地球のこっち側にいるように調整するのが本来かと。たった1個の衛星での運用にこだわるなら、食に入らぬよう静止衛星に積むことになるんだろうけれど、静止軌道にあるAIでは地上との通信にかかる時間が無視できないんじゃないかと。通常の平和的な機器ならまだしもタチコマは戦車なんだよね。合田が自分は内乱罪だけど自首したから罪に問われないとかなんとか言ってるけど、内乱罪は暴動に至らないうちに自首してこそ罪が免じられるんだよね。あそこまでやっておいて今さら自首したもなにもあるまいに。だいたい彼のやったことは内乱じゃなくて外患誘致じゃないかい?外患誘致罪は有罪なら死刑しかありませんし自白したからって「それが何?」な重大犯罪ですが。合田には内乱罪にこだわらなくても余罪は殺人教唆とか特別公務員何とかとか爆発物何とかとか数知れずあるし。叩けば幾らでもホコリは出ようものを。トグサはともかく荒巻さんまでが合田のこんなでまかせにひるんだりして今後の9課は大丈夫なのか?