今年のGW、唯一の行事だった鎌倉散策へ行ってきた。散策と言うより、ボクと秋桜のわがままだったのかもしれない。ペイスケとタンコロにとっては、初めての鎌倉・湘南訪問だった。結婚当初、大阪に住んでたボクらは、よく京都に行ってたんだ。あの雰囲気を少しでも・・・と思って、関東近県では鎌倉しかなかったんだ。結婚して、すぐペイスケは生まれてたんで、3人で京都・嵐山なんかにはよく行ってた。タンコロは、東京に戻ってきてから生まれたんで、その経験はなかった。今日の鎌倉はとにかく混んでたよ。鎌倉駅近辺もそうだったけれど、江ノ島電鉄がとにかくすごくて、いつもの通勤ラッシュ以上の混み具合だった。自閉症児にとって、初めての経験は辛いものだということが、ボクの頭の中から抜けてたのかもしれない。何事も、初めての経験というものはつきものだけれど、今日は日帰りで遠出することで、タンコロの大好きな電車にたくさん乗せてやれる、ということが頭の中にしがみついてた。なんといっても、鎌倉に行くまでに1時間半だからね。極力、乗り換えは少なくしたつもりだったけれど、それでもバリエーションはたくさんあった方が喜ぶだろうと思ってたんだ。それが、想像を超えた混み具合。鎌倉から鎌倉大仏のある長谷寺までの乗車5分の間と、その長谷寺から江ノ島までの間の20分間。タンコロには苦しみしかなかっただろうな。押し寄せる人ごみ、そして身動きできない状況。「もう、離して」「たすけて」ボクはタンコロを守るだけの状況になったけれど、その言葉が出たということは、守ってやれなかったのかもしれないな。電車に乗ってる以外でも、タンコロはあんまり状況がつかめていなかったんだろうな。でも、鎌倉大仏に行った帰り、長谷寺という庭園がきれいな寺の展望台に行ったとき、少しはホッとしてたのかもしれない。これは、展望台で海を眺めてた3人の姿を、後ろから撮ったものだけれど、どこかホッとしてる感じがしたんだ。この後、またもや江ノ電に乗って、江ノ島までいったんだけれど、その江ノ島でようやくタンコロの大好きな海が見れた。本当にホッとしたのは、海を見たときなんだろうね。江ノ島から小田急線を使って、帰宅したけれど、帰宅時の乗車時間は2時間。3回の乗り換え。それでも、大好きな海を見られたことがあってか、タンコロは電車に乗ること楽しみ始めてたように見えた。ようやく、自宅の最寄の駅を下車したとき、「おとうさん、明日公園ね。」この公園とは、いつも行ってる公園のこと。きっと、タンコロは自分の思うように、思いっきり身体を動かしたいんだろうね。今日は混雑の中、制限が多かったもの。「明日かあ。雨が降らない限りは公園に行こうな」ボクがそう切り替えした言葉に安心したのか、帰宅後、タンコロはうどんをたくさん食べて、あっという間に眠りに落ちていったよ。