普通学級で学ぶ〜まこちゃんの羽ばたき

17
Nice!

P1030036-1.jpg( 教科書を持って帰る=重いので鞄をリュックにしています )9年生のスタートは・・・特別支援教室で学習のスタートでしたが、昨年度からスタートした「交流給食」や 参加できそうな教科に部分的に参加させて頂くなど ご配慮をいただいていました。それでも・・・浮き草ぐらしには変わりなく・・・学校を社会生活とみたときには 「個」のままでした。私は母親なので、まこちゃんがこれ以上 深く傷ついて「学校に行けなくなる」ことだけは避けよう・・毎日、学校に通えるようにサポートしよう・・・と精一杯の気持ちでした。「人によってもたらされる恐怖感」によって・・・「対人恐怖症」が再発することが無いように・・・と・・・。( 対人恐怖は7年生の普通学級の宿泊学習に部分参加したのをきっかけに 治っていきました )「先生とあわないなら、他の学校に転校する・・・というのはいかがでしょう・・」と心配されてのお話もありましたが・・・このエリアでは小学校を1年間に学期ごとに2校 転校し、3学期目は「休学」して卒業式も出ませんでした。卒業証書は郵送して頂きました。まこちゃんは その度にとても傷ついていました・・もう・・・そんなつらい思いはさせたくありませんでした。それに、この学校の普通学級の生徒はとても暖かくて「対人恐怖症」も「激しい偏食」も「みんなと一緒に学びたい」という強い思いも 自分で交流学級に行く、一人で学校に通う・・・親でも医師でも・・誰も作ることはできないものです。子どもたちの中で 先生達の大きな懐に抱かれて育まれてきたからこその いまの姿です。とても他の学校など考えられませんと お話をして、まこちゃんの思い、私の思いをわかって頂きました。まこちゃんには この学園が最高の学校だからです♪それでも・・昨年度よりもかたくなに 特殊学級のドアの前にも立てない心理状況になり、今後のことも心配でした。昨年度から 普通学級に「部分的な交流学習」をお願いして入れて頂きましたが、今年度は 音楽や美術など 入れるところに入れて頂けないでしょうか・・・とお願いしていました。普通学級の先生方は 私が思う以上に、まこちゃんのことをとても心配してくれていました。「朝の学活から帰りの学活まで 普通学級で一緒に学ぶのはどうでしょう?」と先生からお話があった時は・・私の方が 鳩に豆鉄砲状態で・・・「特別支援教育のような部分支援はできませんか・・・?」とお話をしていました。「しっかりと落ち着いた環境で、集団の中に属する という意識で学ぶことが まこちゃんのこれからにとっても とても大切です」と 心からお話を頂いて・・・お願いをすることにしました。4月28日(月)はじめての普通学級での学び(1日を通して)をスタートしました。一人で9年□組に行きました。 特別支援教室に忘れ物をしていたのに気がついて 5階に届けに行くと、机の位置はわかっているけれど、机が横向きのままで 指示待ち状態で廊下にいたので、机の位置を前向きにして 道具を入れて授業を受けることを話すと 落ち着いて座っていました。その後も、一度も特別支援教室に戻ることもなく、緊急連絡も無く、楽しく1日を学び過ごしてきました。みんなと勉強できて とても楽しかったようです=しっかりと学習してきました♪日本語が苦手ですので、日本語がたくさんある教科は 目が点・・になると思いますが、学ぶことが大好きなまこちゃんのことです・・・しっかりとまこちゃんなりに学んでほしいと思っています。かといって、全てまるっと支援なし・・というわけではありません。学校では 学年主任の先生が まこちゃんが慣れていくまでの間、見守りながらのサポートを考えてくれています。家庭では 学校の授業の進み方を まこちゃんに確認しながら、予習をしたり、音読を繰り返していくなど、サポートをします。いま、日本語は「助詞」を入れて話すことができるようになり、いろいろな人の言葉を聞いたり「自らコミュニケーションをとりたい」という思いから言葉のゆるやかな発達もできていくと思います。もちろん・・予想外のことも発生してくると思います。1つ1つのことに 丁寧に対応しながら・・・先生方に負担をかけすぎずに 家庭支援と どのようにコーディネートしていくか・・先生に学校生活の情報を 教えて頂きながら 考えて行きたいと思ってます。特別支援教育から インクルージョン教育へ・・・その先駆けの事例になるかもしれません。子どもの支援の必要に応じて 学習環境をつくり支援体制をつくっていくなかで・・・インクルージョンは10年以上先のことだと思っていました。私自身が「特別支援教育という形式」にこだわり「教育の本質」に目がいっていなかったことを反省しています。もしかしたら・・・特別支援教育に携わる方の中にも、A、B,Cという形式の「例」にこだわってしまい、他の形式は検討外とされて考える方もいるかもしれません。中心には「子ども」があっての検討ですよね・・・。「統合教育」と「インクルージョン教育」「特別支援教育」とは違うんだよ・・ということ。統合と同じ教育と大きな誤解をされることの無いように、しっかりとした教育の体制が まこちゃんの学校で展開できるように・・・微力ではありますけれど、サポートして行きたいと思っています。まだスタートしたばかりのことです・・・暖かく見守り、自分の力でできることをのばせるように・・・と思っています。P1030029-1.jpg