療育教室のイメージ…通う事を決断するまで、教室に抱いていた私のイメージは「暗い」ものでした。自分の気持ちが最高潮に落ち込んでいる中での療育スタート。オトを「どうにかしなければいけない」という焦る気持ちと「どうしてこんな場所にくることになったのだろう」という、ある種の劣等感がグルグルと自分の中で渦巻いていました。ところが、私が「こんな場所」と思っていたその場所には、明るく元気なお母さん達の姿がありました。その光景は私の中でかなり衝撃的でした。(どうして、みんなこんなに明るいの?!自分の子供に障害があるって認めている場所に来ているはずなのに、どうしてこんな笑顔になれるの?)しかも…、お母さん方は、子供の全てを優しく受け入れて余裕を持って接しているのです。包み込むような優しい口調で子供と向き合っていました。一方私はと言うと…オトとこの場所に辿り着くまでの何ヶ月間。暇さえあればキリキリとオトの自閉症の動作をチェックし、指差しをしないオトに苛立ち、「何で指差しが出来ないの!!」と時には激しく怒る始末…。ただ言葉の出ないオトを見て不安で泣くだけの毎日を過ごしてきました。きっと療育教室に来るお母さん方も同じはず。ストレスでキリキリとお子さんと接しているものとばかり思っていた私はこの事にも驚きました。そして、療育教室でお母さん方の子供との関わり方を見た事が、オトとの接し方についてもう一度考え直すきっかけになったのです。もう少し肩の力を抜いて、オトのそのままを余裕をもって受け止めてあげようと思えるように変化したように思います。療育教室で出会ったお母さん方のように、あまり深く悪い方向で物事をとらえずに、明るく子供と接していけばいいんだ。もともとの考え方が明るく、前向きなお母さん方に療育教室で会えるので、私も徐々に療育教室に行くのが楽しくなってきたのです。最初はあんなに暗い気持ちでのスタートだったのに、療育教室に行く事で、私自身も救われた所が大きかったのです。いろいろな事を教えてもらった療育教室も3月に入り、もうすぐ終わりの時を迎えます。療育教室でお世話になったボランティアさんたちへの感謝の気持ちを込めて、先日療育教室のお母さん方といろいろな準備をして謝恩会を開きました。その会の中で、療育教室に来ていたお母さんが「お別れと感謝の言葉」を一人づつお話する時間があったのです。Aママ「療育教室に来るまで、子供が歩けないという障害が生後一ヶ月でわかってから、とにかく信じられない気持ちで、不安で辛くて毎日泣いてばかりいました…」Bママ「自分の子供が周りのお子さん達とくらべてあまりにも発達が遅れていて、徐々に周りの子と遊べなくなってきた我が子を見るたびに不安で、毎日、公園は人気のない公園を探し、次の日はもっと人がいない公園を探し、毎日逃げるように過ごしていました…」Cママ「子供の障害がわかってから、療育教室に通うまで人と会うのが怖くて、とにかく誰にも障害のことは言えずに、ひた隠しにして毎日すごしていました…」私は、みんなの言葉を聞いて涙が止まりませんでした。「もともと考え方が明るく、前向きなお母さん」なんていなかったのです。みんな子供の障害を受け止める為に、不安や苦しみと葛藤して、沢山泣いたお母さんばかりだったのです。それをみんな乗り越えて、乗り越えようとして子供の弱さを受け止めようと頑張っているんだ、明るく、元気に頑張っている裏で、みんなとても不安で辛かったんだ、と思うと切なくなって、とにかく涙が溢れて止まりませんでした。『療育教室は、障害を持つ子供を、周りの環境に適応出来るように矯正する場所』そんな単純な考えで通い始めた9ヶ月間。療育教室に助けられたのはオトだけじゃなく、私もそうだったのです。本当に感謝の気持ちで一杯です。ありがとう…←とっても励みになっていますq(≧∇≦*)