受動型アスペの休み時間。

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Nice!

アスペルガーの問題で取り上げられる子どもは、ほとんど「積極奇異型」の子どもです。積極奇異というのは、例えばドラマの「エジソンの母」の男の子は、(ドラマの中ではアスペルガーという言葉は出てきませんが)、あのような子は、まさに積極奇異のタイプだと思います。積極的に人と関わろうとするけど、その関わり方が一方的だったり、質問攻めだったりするタイプです。でも私は全くあのようなタイプではありません。授業中に席を立ったり、先生を質問攻めにしたことは一度もありません。友達との間でも、自分からはあまり話しません。話しかけられたらちゃんと答えます。受動型と呼ばれるタイプです。だから一見すると何の問題も無いので、発見が難しいのです。この前、心理士の先生から聞いた話なのですが、ある小学校の教師が来て、こんな相談をされたそうです。「問題を起こしたり落ち着きの無いアスペの子は見つけやすいですが、おとなしいタイプのアスペは、どうやって見つければよいのでしょう?単に無口な性格なのか、それとも障害を抱えているのか、見分けがつかないのです」それで、心理士の先生は、「休み時間の様子に注目してください」と答えたそうです。受動型は、言葉の通り「受け身で動くタイプ」なので、指示が無いとなかなか動けません。授業中なら、「教科書を開いてください」「問題を解いてください」・・など、次々に指示が出てきますが、休み時間は、誰からの指示もありません。休み時間=自由な時間=何をしていいか分からない時間 ということです。友達にトイレに誘われればついて行く。話しかけられたら応じる。だけど自分からは何もしない。椅子に座って、何をするでもなく、じっとしているだけ。私はまさに、そういうタイプの子でした。