想像力豊かな自閉症

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Nice!

のび太はDSを持っていますが、
他のお友達のようなゲームをしません。

もっぱら、漢字検定と平成教育委員会のみ。

「ゲームで誰かが死んだり殺したりするのがイヤだ」

一度もポケモンや格闘ゲームをしたこともないのに、
友達の話を聞いただけで、

「死んだり殺したりするのがイヤだ」という、のび太。

ドラマのちび○るこちゃんも、クイズコーナーなどは
楽しんでみているのですが、
ドラマ編になると、チャンネルを変えます。

ドラマというものは大抵、
始めに問題提起があって、解決に向かう・・・

・・・のですが、
始めの「問題提起」の部分で、
「いじめのシーン」や「悲しくて泣いている子供の姿」や
「叱られて落ち込むちび○るこちゃん」など、
ブルーな感情のシーンが耐えられないらしい。

親としては、その悲しみやツライ出来事を
解決するところまで見てほしいなぁ〜

・・・なんて思うのですが、
涙目で慌ててチャンネルを変えるのび太を見ていると、
「想像力の欠如」「空気が読めない」などと言われている、
自閉症の症状は否定したくなります。

逆にあまりにも複雑にいろいろなことを想像してしまって、
パニックになるのでは・・・?

とか・・・

今までの自分の経験からのフラッシュバックなどで、
身動きが取れなくなったりで、
とんでもない行動、言動を引き起こしてしまうのかも・・・?

などと、思ったりします。

ある日・・・

「のび太、もしもお母さんが急に具合が悪くなって、
 倒れちゃったりしたら、どうしたらいいかわかる?」

「えっとぉ〜・・・
 『お母さん、大丈夫?』って言う」

「・・・あ・・・まあ、そうなんだけど、
 119番に電話して、救急車を呼んでくれるかな?」

「あ!そっか!救急車ね!」

「そう。ちゃんと、『お母さんが倒れました』って言って
 名前とか住所とか、慌てないで言うんだよ。
 そして、その後、お父さんの携帯に電話してね。」

「うん!分かった!」

・・・・・・・しばらくして、

涙目&ブルーな表情ののび太・・・

「・・・ん?のび太?どうしたの?」

「・・・ぅわ〜ん!お母さんが本当に倒れたりしたら、
 どうしようって思ったら、悲しくなっちゃったよ〜!!!」

「ひょえ〜・・・大丈夫だよ〜のび太〜
 ほら〜こんなに元気だし、ご飯もおいしいし、
 今すぐ、倒れたりはしないからさ〜」

「でもぉ〜!『お母さんが倒れたら』なんて言われたら
 『死んじゃったらどうしよう』って思うしさぁ〜!
 想像したら悲しくて涙が止まらなくなっちゃうじゃないかぁ〜!
 えぇ〜〜〜〜〜ん!」

 

想像しすぎだっちゅーの!

2日くらい経ってから、

誰でも急に具合が悪くなってしまうこともあることや、
順番から言って、お父さんお母さんはのび太より、
先に死んでしまう可能性が高いこと、
でも、なるべくのび太のことを見守っていたいから、
長生きするように気をつけていること、
お母さんとしては急にそういうことが起きても、
のび太が慌てないで対処できるように教えておきたかったこと、

・・・などを冷静に話しました。

冷静に聞きながらも、時折、涙目になるのび太。

私はやっぱり
「自閉症・想像力の欠如説」は否定したいほど疑問に思う。

「もし、お母さんが死んじゃったら、
 ご飯・・・どうしよう・・・
 お父さん、作れないよね?」

「え・・・」

心配はご飯かっ?!

そっかぁ・・・

万が一のことをのび太に教えるよりも、
せめて旦那に「家事の基本」を仕込んでおかねば・・・(汗)

そして、のび太にも、
「生きていくための生活の基本」は教えていかなければ・・・

いやぁ〜・・・

まだまだ、簡単には死ねないっす・・・