幼稚園お遊戯会が終了。
お遊戯会、ツヨは同じ役の男の子が、他に二人いて、
その子達に手を引かれて出てきた。
舞台に上がり、客席の人の多さを見て、
一瞬ビクッとしてその場に固まるツヨ。
次の瞬間、男の子にグイッと手を引っ張られ、舞台中央へテテテッと。
何か噛んでる。ティッシュ?
いつも何か噛むと落ち着くので、見栄えは悪いけど、まぁちょうどいいかも。
両脇の二人がセリフを言う。
ツヨは立ってる。視線は宙に。
しかし、衣装も、頭の飾りもちゃんとしている。
写真で見れば全くフツーだろう。
しかし、会場のあれっ?あの子・・・という空気が・・・。
そうです。これがツヨくんです。
入園の時に皆さん全員に写真つきのお世話になります文をお渡しした、
ツヨくんです、はい。こんな子もいるんです。という感じでしょうか。
二人のセリフが終わって舞台袖に引っ張られ退場するツヨ。
ツヨは上出来だった。先生とパパと私の間の評判で。
舞台に上がれただけで。
泣きもせず、嫌がりもせず。もしかして楽しんでいたのかも。
よかった。舞台に上がれた。
無事終わった。嬉しい。
しかし私の内心は複雑だった。
予行練習で一度見たとき、ママはつらかった。
どうして周りの子達は、どんどん成長していってしまうの?
達者に発表する子供達。
ひとり違う世界にいるツヨ。
今日はお遊戯会の練習だとよと言っても、
がんばろうねと言ってもツヨの心には届かない。
一人だけ舞台から降りてしまい、上げてもらってまた降り、一人でケラケラっと笑い。
普段通りのツヨのはずなのに、やけに不憫に思えて涙が止まらなかった。
まだまだ修行が足りない。
他の親御さんにどう思われても、それは私が選んだ道。
ただ迷惑をかけることはとても申し訳ないことだけど。
ツヨ自身、行事も、普段の園生活も楽しんでいる。
幼稚園に行かせたことはよかったし、来年も行かせる気だ。
ただ、私がそれを見るのがつらい。
養護学校に行ったら、こんな思いはしなくていいのかな。
どんな行動をツヨがしようとも、他のママさんたちと、
笑って過ごすことができそうな気がする。
決してツヨが悪いことをしているわけではないんだから。
私の気持ちで学校を決める気はないけれど、
こんな気持ちもあるんだなと、しっかり向き合わなければ。
ツヨ。もう充分。
頑張ったね。
小学校ももうひと頑張りしようかと思っていたけど、
ママは今、少しつらい気持ちなんだ。
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