友達に騙された話。

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Nice!

ちょっと重い話。
書こうかどうか迷っていたのですが、思い切って書いてみよう。

でも後で「やっぱり書かなきゃよかった!」って思って記事ごと削除する可能性もあるので。。この記事に対してはコメント欄を外しておきます.. 適当に読み流してね^^;

20代の頃の出来事です。

当時の友達(仮にYとします)に、ある事情でお金を貸しました。大金です。

Yにはどうしてもお金が必要な事情があったのだけど、両親が早くに亡くなっていて、頼れる身内がいない・・と聞きました。

アスペルガーの私は他人の気持ちを理解するのが苦手ですが、「両親が亡くなっている」と聞いてさすがに同情しました。できることなら手助けをしたいと思いました。

単なる顔見知り程度ではなく、一緒に旅行へ行ったこともあるほどの親しい間柄でした。だから信頼していました。

お金の事なので多少は躊躇いましたが、返済日を約束してくれたし、信頼していたから貸したのです。

しかし返済の約束の日、Yは忽然と姿を消してしまいました。

どうやら私は騙されていたようなのです。

途方に暮れて警察へ相談しましたが、「騙されたアンタが悪いよ」と一笑に付されました。

あらゆる相談所を訪れましたが、みんな口を揃えて「人を簡単に信用したのが悪い」と私を責めるのです。

純粋に人を信用したことがそんなに悪いことでしょうか?

「高い勉強代だと思って諦めな」と言う人もいました。
何の勉強代ですか?「人を信用してはいけない」という勉強ですか?

一度は追い返された警察に再び足を運びましたが、「また来たの?」と呆れた顔をされるだけでした。

それでも食下がらなかった私に、ついに警察が動いてくれて、詐欺事件として扱ってくれる事になりました。

数ヵ月かかりましたが、やっと居場所が分かり、Yは逮捕されました。

マジックミラーごしに「この人で間違いない?」と聞かれました(刑事ドラマみたいですね)

今まで友達だった人が突然犯罪者に変わった現実を目の当たりにし、私はパニックになって号泣してしまいました。

裁判がありました。
裁判にはYの両親も来ていました。死んだはずの両親が・・??

両親が亡くなったという話すら嘘だったのです。

裁判でYはこう言いました。

初めは騙すつもりではなく、普通の友達として接していた。
親が亡くなったという話も、冗談のつもりで言った。
なのに簡単に信じた。
冗談が分からない人なんだなあと思った。
試しに「お金を貸して欲しい」と冗談で言ってみた。
そしたら貸してくれると言ったので借りた。
お金はちゃんと返すつもりだった。
でも使ってしまって返せなくなったので逃げた。
反省しています。

私には何が本当で何が嘘か分からない。
反省してるというのも本当かどうかさっぱり分からない。

判決は、私が想定していたよりもずっと軽い刑でした。
「被害者(私)にも非がある」と言う理由で。

「冗談が通じなかった事」が「非」なのでしょうか?

大勢の人が見ている公の場で批判された屈辱は永遠に記憶から消せません。

あ、ちなみにお金はYの両親が全額返済してくれました。