ボクのこと、そんなに好きなんだ

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Nice!

十五夜はいつも、「お月見団子」を作る我が家。

前に一度、お月見のときに作ったら、おいしかったらしく、
「お月見=お母さん、団子を作る」
という図式ができたらしい。

・・・しかし、今年は作らなかった。

私が風邪を引いたのと、
白玉粉(うちでは白玉粉で団子を作るのよん)が、なかったから。

それでも「ま、いっか!じゃあ、いつか作ってね!」

と、言えるようになったのび太にカンドー&感謝である。

その日は窓から、まん丸の月を見て、

「おおお〜!満月だ〜!十五夜お月さんだね〜」

と、これぞまさしく「お月見」をした。

その次の日、音楽教室が終わって帰る5時半ころ・・・。

もう、薄暗い空に十五夜の名残のお月様が光っていた。

「十五夜じゃないけど、いい形だね〜」

車の窓に顔をつけて月を見るのび太。

・・・ふと、つぶやいた・・・。

「そんなにボクのこと、好きなんだね〜」

「???え?誰がのび太のこと、好きなんだって?
 クラスの女の子?」

「違うよ!!!お月様!!!ボクのこと、大好きだから
 ず〜っとついてくるんでしょ?」

のび太が小さいとき、車に乗るたびパニクっていた。
日差しがまぶしくて目が痛かったとわかって、
サングラスをかけるようになってからは落ち着いたのだが、
それでも角度によって、サングラスの隙間からの日差しにパニクってた。

そのときに、

「お日様はのび太の事が大好きなんだね。
 お日様はお花とか木とかを
 大きくするために照らしているんだよ。
 のび太の事も大きくかっこいいお兄ちゃんになあれって
 お日様が照らしてくれているんだね〜」

・・・なあんて、言ってた。

「お日様はまぶしいから、
 のび太、わかんないと思うけどお月様を見てごらん。
 ね?ず〜っとのび太にくっついて来るでしょ?
 のび太の事が大好きだからついてくるんだね〜」

「ホントだあ〜!
 お月様、ボクのこと好きだからついてきてるんだ〜」

幼稚園児とママの会話です。かわいいですね。

それを覚えてたんだね、のび太・・・。

でも、今、小3、9歳ののび太。

「ボクのこと、大好きだから
 お月様がず〜っとついて来るんだ・・・」

フッ・・・かわいいよね。

かわいいけどさ、のび太。

ほかの人の前で言うなよ・・・。


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