ある出来事。その2

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Nice!

続きです。

先週、息子と2人で過ごしていた時のこと。
息子は絵を描いて遊んでました。
私は裁縫の仕事を集中してやっていました。

突然「ピンポーン!」とチャイムが鳴り、驚いてビクっ!とした息子と私。
チャイムの音、苦手です。

玄関のドアを開けると、誰も居ませんでした。

チャイムが鳴ったのだから、誰かが来てるはず。
なのに誰も居ない。予想外の出来事です。

息子は「なんで誰も居ないの?なんで?なんで?」と私に聞いてきます。
私が「わかんないよ」と答えても、「なんで?なんで?」と興奮しながらずっと聞いてきます。かなりパニックになっている様子。

とりあえず元の作業に戻ろうと思ったけど、一度中断させられた作業に再度取り掛かることは、私にとっては非常に難しいことなのです。

息子も同じです。絵を描く作業を中断されてしまった為、「もう描きたくない!!」と言って、画用紙を破いたりクレヨンを投げたり大暴れです。

しばらくして再びチャイムが鳴りました。ドアを開けましたが、やはり誰もいません。

なんなんでしょう。
頭が混乱して、仕事も家事も手に付かない。私は泣きそうになりました。

するとまた「ピンポーン!」
今度はすぐにドアを開けました。

すると走って逃げていく女児3人の姿が見えたのです。近所の小学生達でした。

私は追いかけて、「チャイム押したよね?何の用?」と尋ねると、「押してない」と言うのです。

私はまたパニックになりました。
だって、周りを見渡しても他に誰もいない。
なのに「押してない」と言っている。
そんなはずないのに。なぜそんな嘘を言うんだろう。

私は執拗に「私に用があるから押したんでしょ?何の用?」と繰り返して聞きましたが、「知らない。押してない。」と言うだけです。
遂には何も答えてくれなくなりました。

なぜ無視するんだろう。私をバカにしているのか?
私は今も昔も、バカにされることに対しての反応は極端に過敏です。
普段はおとなしい私も、この時ばかりは怒りの沸点が異様に低くなります。

さっきまでの穏やかな口調とは一転し怒り口調になった為、驚いた女児達は遂に認めて、「私達が押しました。もうしません。ごめんなさい。」と私に謝りました。

いや、私は「謝れ」と言ってるんじゃないんです。「何の用?」と聞いているのです。
チャイムは用があるときに押す物です。
それ以外の使用方法を私は知りません。

しかし「何の用?」と聞くと、「特に用は無いんですけど・・」と言うのです。

「なんで用が無いのに押すの?なんで?」と聞くと、困った顔をしていましたが、私も困ってます。息子も困ってます。用がないのにチャイムを押すことの意図が私には理解できません。

それとも私が知らないだけで、「用が無くても押してもいい」という、健常者だけに通じるルールがあるのでしょうか?

続く。