仕事の様子について書こうと思ったけど、その前に面接の話をしようかと。
アスペの人は、仕事云々以前に「面接すら通らなかった」「何度も落とされた」という話をよく聞きます。
アスペルガーは、社会性、コミュニケーション、想像力の3領域に障害を持っています。
社会性が欠けているからマナーを知らない。
コミュニケーション力が欠けているから会話がうまくできない。
想像力が欠けているから機転が利かない。
面接で失敗するのは当然かもしれません。
しかし私はそうではありませんでした。
バイトや就活でたくさんの面接を経験しましたが、一度も落とされたことがありません。
「アスペは面接で苦労する」というケースに私は当てはまっていません。
私も上記の3領域に欠陥があることは誰の目から見ても明らかです。
それなのに合格できたのは、面接の際にはそれらの欠陥を隠すことが出来たからです。
それはこういうことです。
面接の際の挨拶の仕方やマナー、どのような質問をされるか、どう答えればいいか、自分の何をアピールすれば良いか・・など、一般的な面接の手順を完璧に暗記しています。
面接時間というのは長くてもせいぜい15分程度。
私は全身全霊を使って、暗記していることを完璧にこなします。欠陥部分は微塵も見せず、優秀な人柄を演じます。
人を見る目があるはずの人事担当者さえも私の本質を見抜けないほどです。
しかしそれは15分という短時間だから出来ることです。
仕事を始めたら必ずボロが出ます。
暗記はできても応用は効きませんから。
面接を担当した上司からは「面接の時と別人のようだ」としょっちゅう嫌味を言われたものです。同僚からも「そんなんでよく面接通ったね」なんて呆れられる次第でした。