昔の同級生を思い出して「あの子は発達障害だったのかも?」と考えることが最近よくあります。
発達障害は珍しい障害では無く、ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(学習障害)などを含めると、小中学校の1クラスに2〜3人いるそうです。
授業中に騒いでいたあの子はADHDだったのかも。
勉強が苦手だったあの子はLDだったのかも。
すぐにパニックになっていたあの子はアスペだったのかも。
でも発達障害児=問題児では無く、私のように「一見問題の無い子」もいたはずです。
中学のクラスメートだった、ある女生徒を思い出しました。
真面目な優等生でしたが、そんな彼女の事を、「真面目すぎてつまらない子」と悪く言う人がいて、「真面目という言葉は褒め言葉のなのに、悪い意味で言われるのは心外」と、彼女は密かに不満を漏らしていたそうです。
でも不満を爆発させたり反抗的な態度を取る事は無く、おとなしい子でした。
中学卒業後は同じ高校に進みましたが、まだ入学して半年程しか経っていない頃、突然高校を退学してしまったのです。
「勉強ができない」という理由で自ら退学を申し出た・・と人づてに聞き、驚きました。
中学の時は本当に優秀で、成績は常に一番の子でした。そんな子が「勉強ができなくて退学」なんて信じられませんでした。
それ以来一度も会っていないので、真相を本人から聞くこともできず、月日は流れ、私の記憶から彼女の存在は忘れ去られていました。
が、久しぶりに思い出して考えているうちに、何となく真相が見えてきました。
高校では、中学の時の何倍もの課題が出され、授業内容も難しく、試験で満点取るのも難しい。
人から「真面目すぎてつまらない」と言われてしまうほど、彼女は本当に生真面目な完璧主義でした。
だから、大量の課題も完璧にこなさねばならない、難しい授業内容も全て理解しなければならない、試験は満点を取らなければならない・・と必死だったんだと思う。でもどんなに優秀な子でもそんなの無理です。
彼女はきっと「all or nothing」の考え方だったのです。
ちなみにこのような考え方はアスペルガーの人に非常に多いそうです。
適度に手を抜くことができないんです。
今まで完璧にこなしていたことが、高校に入った途端に出来なくなった。そんな自分を責め、退学しか選ぶ道が無かったのだと思います。
このような経緯から、彼女は発達障害の傾向があったのかもしれない。もしそうならば、きっと私と同じ、受動型アスペだと思います。(勝手に決め付けてはいけませんが・・)
その後どうなったのか、今どこで何をしているのか、全く知りませんが、とても気になります。