さて、新居探しの対象の中心が建売りから土地に替わり、検討をすすめた結果、「検討に値する、リスクの高くない土地」として、以下の4つのパターンがあることが見えてきました。1)環境に難があるため売れ残っている土地。2)中途半端な広さのため割高になって売れ残っている土地。3)売り主が相場を無視した高値をつけて売れ残っている土地。4)業者が手を入れ利益を乗せているため割高になっている「分譲地」。そして、私が最初に興味を惹かれたのは、12区画程度に区分されて売りに出ていた分譲地でした。つまり、上記のパターンの4)に該当する物件です。この分譲地はロケーション的には希望にとても近かったのですが、以下の2点がネックになると考えられました。・値段が割高。・1区画あたりの土地面積が僅かに希望より狭い。現地で土地を見ながら、営業マンにその話をしたところ、「それだったらこの区画がいいですよ」といって案内されたのが、その分譲地のいちばん奥の土地を案内されました。そこは、その分譲地の中ではやや奥まった、間口の狭い区画でした。そして、その区画は位置の悪さをカバーするために、全区画の中でもっとも広い面積が設定されているにもかかわらず、全区画の中でもっとも安い値段が設定されていたのです。この区画は、確かに非常に魅力的でした。なぜなら、上記の「ネック」となっているポイントが2つとも解消されていたからです。その区画の土地面積は、他の区画よりも広めなため希望の条件を満たしていましたし、しかも値段が割安だったため、土地の価格としても希望の範囲に収まっていたからです。確かに間口が狭く奥まっているというデメリットはありましたが、間口の狭さは他の区画と重なっているために生じているだけで、土地の形としてはいわゆる「旗竿地」ではなく整形地になっていましたし、そのため隣接する家に完全に囲まれてしまうのではない、開放感のある家も十分に建てられるように思われました。(間口が狭いとはいえ、ちゃんと「南向き」でもありましたし。)まだ土地を見始めてからそれほど数は見ていなかったのですが、この時点で「これは我が家のためにあるような土地だ!」と直感した私は、さっそくお店に戻って「申込み」を行いました。不動産の世界で「申込み」というのは「契約をする希望の申し立て」のようなもので、その不動産を購入する意思があることを示す行為であり、必ず契約に先立って行うものになっています。ちなみに「値下げ交渉」はこの申込みの段階で行うもので、申込書に買主の希望の価格(実際に売り出されている値段よりも低い金額)を書いて申し込むわけです。申込みをしたあとで値切ることは不可能ですので注意が必要です。そして、買い主からの「申込み」を売主が受け入れれば、そのまま日程を決めて売主と買主が不動産業者の事務所に集まり、「売買契約」を行うという流れに入っていきます。申込み受諾から契約までは普通1週間もないので、とても大きな買い物の割には(自動車とかと比べても)慌ただしく時間が流れていきます。さて、私はこの土地に対して、今回の家探しで最初の「申込み」を行なったわけですが、意外などんでん返しが待っていました。