Autsim Safety Fair(日本語でいうと、自閉症の子供の安全を守る縁日) というのが、
PHPという全米最大のリソースセンターで行われました。
まず。 PHPというとIT関連の方は決まって、違うことを想像しますが、ここは、障害をもっていたり、発達に遅れがある人のための情報を提供するNPOの機関です。
現在全米では、子供の5.5人に一人の割合でなんらかの支援が必要な子がいる、とされています。
ここは、図書館もあり、障害者や社会の仕組みに関する本、漫画等々、全米で一番の十万冊以上の蔵書でございます。日本語の本ももちろんあります。さらには、iTech Centerなどもあり、障害のある方向けのソフトやハードが全米1揃っています。時間を予約すれば、アセスメント(どのソフトやハードが自分の子供さんに会うか?)を子供さんや当人と一緒に調べてくれます。
PHPについてはこちら→
PHP.COM
ここで行われた今日の縁日は「自閉症の安全を守る」というものです。警察や、消防車、救急車なども来ます。なぜか?
それは、自閉症は、緊急時の対応が非常に難しく、
たとえば、行方不明になったり事件に巻き込まれた時に、警察が保護しようとしても専用車に乗れなかったりするからだそうです。特にテレビで「警察24時」みたいな感じの番組をちらっとでも見て、人が抑え込まれて連行されるところを見るともう絶対にパトカーには乗らないとかあるそう。ニュースでもよくそういうシーンがありますよね。
行方不明になった自閉症の人をやっと見つけて、保護しようとしても、怖がって全力で抵抗してくるとまさか警察が悪いことしてない子供を力づくでパトカーに乗せることはできません。
なのでこのような縁日で障害のある方々、自閉症の人たちと仲良くするのも彼らの仕事のひとつです。
渡もパトカーに乗りました。
Sherifの帽子を頂いて大満足。だいたいこんな子供用の配布専用帽子があることも驚き。
渡は、
「SherifとPoliceの違いはわかる?」
と聞かれて、わからないので、無言....。
シェリフはサンタクララ群のお巡りさんで、警察はサンノゼ市などの市のおまわりさんなんだよ。と教えて頂いておりました。ポリスカーもきておりましたので、もうそちらのほうは行列。ちょっと人気がない、Sherifの車。「ポリス」という言葉の方が、子供達には、浸透しているからですね。
屋根のライトをつけてくださったり、もう大サービスです。
次は救急車。
中身を見せて頂いて、外側からも写真を撮れるようにしていただきました。
車にも乗せていただき。
これは、すごい。あとは救急搬送などに使う器具を触られてもらったり、手当の時に使うチューブや、包帯、その他の手当グッズを全て見せていただきました。
こういうものを一度見ておいて、楽しい思いをすると記憶が正確な自閉症は、本当にお世話になる時も怖がらない可能性がグンと上がります。
他には、Autism SpeaksというNPO団体からは、カバンや、窓や扉を開けたら音がなるものを頂きました。これ、渡の脱走癖が抜けなかった時に欲しかった...。$1000は、脱走防止のグッツにお金をかけた気がする。緊急時用のリストや、周りの人たちに「自閉症の子供を理解して頂くための資料」(親が子供の特性などを書いて配れる)も頂きました。
私が一番興味深かったのは、
Canine Companionsという障害のある方に介助犬を提供してくださるサービス。
自閉症が何故、介助犬がいるのか?というのも軽く説明してくださいました。というのは、身の回りのことができなかったりする自閉症ですので、身の回りのことをしてくれるのはもちろん、パニックにも対応してくれますし、なによりも、社会性の架け橋になるそう。
成人になり、障害があったりして他者と話しにくくなると、どうしても孤立しやすい。
けど介助犬を連れて外に出ると大抵の人は、
あら、かわいい犬ね。何歳?
とか、
触っていいかしら?
とか話しかけられるので、社会との架け橋になる、ということがあります。たしかに成人の場合、セラピストや、施設の人以外と話してないな、というのは、十分あり得ますから、これはいいなと思っておりました。実は我が家も今の猫のHermyを飼う前に、犬という選択肢もあり、探しまくったのですが、ここは、ネットでみていて、車椅子の人や耳が聞こえにくい人など対象なのかな?と思い込んでおりました。
ここは自閉症の介助犬も手配してくれるそうです。他のメンタルの障害がある方も対応してくれるそうですので、興味のある方は問い合わせてみてください。
こちらをクリック→Canine Companions