ekubostarの嘆き

25
Nice!

こどもは可愛がられるために生まれてくるんですよ。

こどもは愛情をいっぱい降り注がれて成長していくんですよ。

あたりまえと思っていることが通用しない親御さんに接すると、毒にあたって麻痺させられたかのように、気持ちが重苦しく沈み込んでしまいます。呪文をかけられたようにどうすることもできない身動きのできない苦しさを抱えて、やりきれない思いに泣きたくなることがあります。

そんなことが多くなっているのは何故でしょうかね。

「普通の子供が育てたかったのに…こんな子なら生まれてきてほしくなかった」
「何度言ってもわからないから身体で覚えさせるしかないでしょう。悪いのはこの子なんだし」
「抱きしめてあげるなんてできませんよ。可愛いとおもえないから」
「邪魔になるからどこかに預けてしまいたい」

障害のある子供を育てるということは、普通以上に大変なものです。そんなことはあたりまえのことです。いわゆる普通の子育て以上に負担を強いられることを子どものせいにして、その負担を背負うことを拒否するのは、親のエゴというものです。親の都合だけでモノを言っていては、子どもがかわいそうです。どこまでも自己愛を追求するタイプの親御さんが、増えてきたのは時代の流れでしょうか。

親だけが苦労して障害児を育てなければならないなんていうつもりはないんですよ。ただ、障害児を育てるということには、親が背負わなければならないものが少なからずあり、それに伴う苦労から逃げ出さずに向き合っていく気持ちが必要だということです。それは親の責任です。

愛情を知らずに育ってしまった子どもたちが、思春期青年期にどんなことになっていくかをたくさん見てきました。子どものせいではないのです。かわいそうなのは子どもたちです。

診療していると、当たり前が通用しないことの連続に、打ちのめされそうになることがあります。親はだれでも愛情深く子どもを育てるものだというのは迷信なのでしょうか・・・。愛情こそが子どもを育むのだということをどうかわかってほしい。ただそれだけ。