大淀の事件に判決が出たとのこと。かつてコメントした身としてはなにか言及しておかねばならんと思う。白状すれば最近はほとんど医療関係のブログは読んでいない。たぶん飽きたのだろうと思う。あんまり明るい気分にはなれないし、他所の暗い気分まで背負えるほどのゆとりはないし。かえって妻の方がいろいろと情報をあつめてくれていて、適宜ダイジェストしてくれている。さいきん何を読んでいるかについてはメディアマーカーにこまめに記録をするようにしているから適宜ご参照ください。判決の内容については、大筋では最善のものだったのではないか。病院や医師の責任を問うものではなく、医療体制の充実を訴えている。裁判官としては訴えられている人以外に関してはそういう形でしか言及できないんじゃないかと理解している。さいきん医療紛争にかんしてあまり酷い報道は見かけない。この事件の報道を巡る議論がされたころからではないかと思う。それとも私が見ざる聞かざるを決め込んでいるだけか?毎日新聞をはじめとしたマスコミは奈良県南部から産科の医療事故を一掃するというおおきな仕事をした。むろん只ではなく、その代償として奈良県南部から産科医療そのものを一掃してしまうことになったわけだが。これはコストとベネフィットの関係で考察すれば多少コストが大きすぎたように思う。マスコミの報道の正体をさらけ出したという余録もついたが、それを勘定に入れても犠牲が大きかった。