「お母さん、今日の参観日、絶対に来てよね!」と、いつも参観日には「キテキテ~」と言ってくれる。私が小学生の時なんて、参観日が大嫌いだった。出来れば参観日の連絡の手紙など見せたくもなかった。それなのに、「絶対来てよね」と言って貰える事の幸せ。しかし、今回の参観日は正直言って気持ちが重かった。何故なら去年のこの時期ののび太は最悪な状態だった。いじめ、嫌がらせ、それらの出来事の担任の無理解、対処のまずさ・・・親子で精神的にどん底だった。そして、個人的にいろいろ訴えても伝わらない歯がゆさや悲しさで担任を信じられずにいた。いっそ、4年生が終わるまで登校させないでいたい・・・などと思いつつ、参観日後の懇談会でのび太の状況を絶対に伝えなければ・・・と、意を決して出席してみれば担任は「小さないざこざは毎日あって手を焼いている」とまるでくだらない事で振り回されて困っているかのような言い方に私はぐったりして、もう、この担任には何も期待できない、と、悟ったのが、この時期の参観日だったからだ。そんなこんなを思い出し、数日前からフラッシュバックで、去年の担任とのやり取りが私の中でよぎっては不安にさせていった。でも、「絶対に来てよね」の、のび太の声には応えたい。それに、今年はC先生だ。何もおそれる事などない。わざとちょっと遅れて行ってみた。教室後ろのロッカーはきれいに整頓され、全員が同じ位置に習字道具、絵の具道具、ランドセルが置いてある。去年は雑然としていてロッカーからあふれるように物が乱雑に置かれていたのを思い出した。掲示物が剥がれかけたり、物が床に落ちたまま放置してあったり、雑然として殺風景だった去年の教室・・・今年の教室は位置的には日の当たらない場所なのにとても明るい。そして、今年の授業中の集中力は、スゴイ。集中させられる授業展開なのだ。説得力のある先生の話しかけ。クラス全員の意識が先生の話しに集中しているのがわかる。それに、参観している親達も、惹きこまれてしまうのだ。担任が違うだけでこれほど子供たちは変わるのか?!肝心ののび太は・・・?というと、一番後ろの席で、真剣に授業を受けていた。何度も挙手して発言していた。・・・かと思ったら、最後の方には心ここにあらずな表情で鉛筆で頭をツンツンしてた・・・(爆)まあ、いっか。つまり、去年は、教室の乱れは心の乱れ・・・今年の整然とした教室を見たら、この子たちがいかに現在、気持ちをしっかり安定しているか、わかる気がした。