今日は午前中NICU担当で、午後から時間外外来担当。外来中に救急車の受け入れ要請があり、インフルエンザで発熱・けいれんした後の意識障害ということで、そりゃ脳症だと思ってとりあえず引き受ける。救命救急センターへ直行してもらうという選択肢もちょっとは考えたが、気道確保なりとも急いでしておけば良かったなどという超緊急のこともあるかもしれんし。なんでもかんでも救命救急へ送っていてはセンターがパンクするかもしれんし。問診中の患者さんには断りを入れて待っていただくこととする。救急車はこっちに向かって走っているから丁寧に説明する暇がない。加えて脳症だと思ってるからこっちの顔も引きつっている。こういう状況で患者さんに納得を頂けるほど卓越したコミュニケーション能力はもとより無い。どう見ても納得いただいていないなこれはと思いつつ、明日の新型インフルエンザワクチン接種第一弾(とうぜんみんな重症の基礎疾患を持つ子ばかり)の準備に追われていた医師に、なかば強要するように外来を替わっていただく。午後はワクチン外来とか予約外来をしていたり、当直明けの医師を午前一杯で帰らせたりしていて基本的に人手が足りない。午前中しか一般外来の受付をしていないのはそれなりの事情があるのだが、それでもお出でになる人は診ることにしているので時間外外来の担当者をひとり立てている。救急車も診なければならないから時間外外来担当というより救急担当である。意識障害の子に一連の検査を済ませる。脳症だという確証は得られなかったが、意識障害の様子がどうにも今までの経験からして腑に落ちず、高次病院に搬送することにした。熱性痙攣後の睡眠なら5~6時間で目が覚めるので待つという手もあったが、それで目が覚めなかったら脳症の子を手をこまねいて5~6時間ながめていただけだったというそしりを免れない。送り届けて帰ってきて、病棟で残務の始末をする。ちょうど院長が病棟にいたので話をする。院長曰く、スペイン風邪も患者数の多寡の波を繰り返しながら2年ほど流行が続いたという。多少外来の受診者数が減ったような気がして流行もこれで止むかななどという甘いことを考えたことを恥じる。連休は一日の小児科受診者数が120とか90とかでエンドレス外来だったとのこと。