大学生活で最もつまずいたことと言えば、お勉強でした。思ってた以上に難解で、全然ついていけませんでした。まず、先生の話がさっぱり聞き取れない。話を聞きとるのが苦手なのは小~高校の時もそうでしたが、それとは違う次元で、本当にもう・・・宇宙人の話を聞いているのかと思うほどに意味が分かりませんでした。しかも、私が入った学科は、全く興味の無い分野だったのです。私はとにかく「この大学へ入ること」だけが目標でしたので、「何を学びたいか」「何に興味があるか」などはまったく考えず、適当に学部学科を選択してしまったのです。その結果、宇宙人の話を毎日聞かなければならないという、相当な苦痛を強いられることとなりました。黒板に何も書かないでひたすら喋ってるだけの先生も多いし、テキストも分厚過ぎてどこがポイントなのかさっぱり分からない。私は視覚優位なのに視覚から入ってくる情報が何も無いのです。テストもかなり難しかったです。曖昧な質問に論文形式で答えなければならないので、全く書けずに白紙で提出することもありました。レポートも大変でした。今のようにネットが普及していない時代でしたので、図書館に1日中閉じこもり、読みたくもない本を探し(探すだけでも大変でした)、毎回クタクタになりながら書きあげていました。最悪だったのはディスカッション形式の授業です。学生たちが積極的に意見を言い合うのですが、(私にとって)意味不明な意見が行き交う中で、ただ黙って座っているしか出来ませんでした。それだけならまだいいのですが、意見を求められることもあり、とても困りました。私は無い知恵を絞って意見を出しても、「もっと詳しく説明してもらえますか?」「なぜそう思ったのですか?」とか。そんなこと言われたらもう、頭の中は大パニックです。まるで拷問にあっているような気持ちになりました。成績は非常に悪く、合格点ギリギリだったり、不合格で単位を落としたり…そんなこんなで留年もしました。ちなみに短大に通っていた時は興味のある分野を学んでいた為、勉強はそんなに苦痛では無かったし、成績も良好でした。アスペの者にとって、興味があるかないかというところは、凄く重要な要素なのかもしれませんね。つづく。