私はとある印刷会社の工場に勤務している。既に勤務暦は14年になる。今年、年明けて少しして、私は入社後何度目かの異動になった。元上司となったT課長は、部課長会議で私をこう評価したそうだ。T「黒猫さんは会社の要求に対し、120%頑張ってくれる。その20%が余計だ。こちらをイラッとさせる」早い話がやりすぎる。どんな仕事でもすぐ憶えてこなす。前後工程や出荷予定をほぼ暗記して動く。しかし私はうっかりミスが多い。注意欠損の傾向がある。人との口頭のやり取りも行き違いが多い。聞き取れない。伝えられない。それを補う為に頑張っているつもりが、余計な世話になっている。他人の仕事までやってしまう。頼んでない事までやる。。。。課長が作業伝票を改良しようとしているのを見て、私がエキセルで作って「一案程度に~」と持って行ったものが、T課長には揚げ足となり堪忍の尾を切ることになった。しかし部課長会議では、どの部署も私の異動を断った。何処に行っても、周囲と揉め事を起こす為だ。唯一、H課長が「デジタル印刷機の専属OPとして」受け入れてくれた。H課長は私を呼び、部課長会議での人事の一部始終を話し、こう言った。「お前はどの部署からも受け入れを拒否されたんだ。どれだけ人として嫌われてるかわかってるな?」それでもこの部署に受け入れたんだ。厳しいから覚悟しておけ、と。余計な事や揉め事は一切起こすな、と。異動後の、H課長の私への人格否定は酷かった。私がどれだけ社内で嫌われているのかを、常に繰り返した。指示通りに作業しても叱られた。常に私は、泣きたいのを堪えて説教を受け続けた。その、泣くのを堪える私の顔が、H課長には「へらへら笑って見える」ので、余計に怒りを煽るのだそうだ。どんなに叱られてもどんなに厳しくても私はまだ、諦めたくない。働きたい。働いて、生活の糧を得たい。今の生活を続けたい。生きたい。生きて、「楽しい」を体感したい!まだ頑張れる。もう少し頑張ろう。まだ大丈夫。今日、無事乗り切ったから明日もまた頑張ろう。...