"Autism made me a man."

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Nice!

ジム・キャリーはコメディアンからスタートした実力派俳優で、「トルゥーマン・ショー」「ライヤー・ライヤー」と出演作にも記憶に残る物が多い。そんな売れっ子映画俳優が二度の離婚の後に、籍を入れずに良い関係を続けているという彼女がジェニー・マッカーシー。プレイボーイのモデルから女優になった美貌の彼女には前夫との間にエバンという自閉症の子供がいた。ジムとの関係が公になるのとほぼ同時期に、自分の子供が自閉症であることを公表し、多くの媒体に登場していたジェニーが「Louder than Words」という自らの体験をもとにした本を出版。発売に合わせて出演したCNNのラリー・キング・ライブでは、早期に多すぎる予防接種が原因と強く主張する彼女と、小児科医の医師会代表との間で激論を交わすなど、アクティビストとして頼もしい限りの活躍ぶりだ。「2歳の時に、てんかんを起こした後の医師の診断でこの子が自閉症とわかったその日は泣き明かしたわ。でも、次の日からグーグルでリサーチを始めたの。そして自閉症は治らないという情報はすべて無視して、治った例だけをリサーチしていったのよ。どうにもならないなんて言う医者なんて糞食らえだわ!」 インタビューでは殆どがこういった威勢の良い切り口での受け答えなのだが、驚くべきことはそれで実際に治ってしまったということなのだ。 グルテン・フリー・ダイエットを始めて2週間で効果が出たというエピソードから、数々の効果的なセラピーの体験談などの後、現在は殆ど普通の5歳児と変わらない発達状態との事なので、ほぼ3年間で完治したという事になる。 彼女は 自閉症は治療可能というコンセプトに基づいたTAKA(Talk About Curing Autism)という団体のスポークスマン役も勤めており、自身の事例からも「治らないなどとあきらめずに戦いましょう!」というメッセージを送り続けている。やはり色々と実際に試した経験のある僕らにとって、すべてのケースにあてはまるものではないという事はわかっているので残念ながら彼女と同じレベルで共感することは出来ないのだが、それ以前の段階にある親達にとっては間違いなく希望を与えてくれるものだろう。それにつけてもセレブ本の有効利用と言えば失礼かもしれないが、こうして公言してくれることがどれだけ一般の人々の支えになることか。こういったサクセス・ストーリーで無くても、ソウルシンガーのトニ・ブラクストンのように、コンサートで自閉症である次男に歌を捧げるなどという記事もあった。 「芸能人は名が売れるとすぐにチャリティーや平和だのと言い出す」と言う人が居た。アテンションの集まる自分の存在を役立てたいという気持は自然な行動なのかもしれないが、特にこうした分野での活動は、損得なしに嬉しいものである。ジム・キャリーはジェニーと参加したTAKA主催の「危険な予防接種撲滅」イベントのスピーチで、ジェニーやエバンと出会ってどう人を愛せば良いのかを知った。「自閉症は僕を人間らしくしてくれた」と述べたそうだ。