1年ほど前に、のびパパの職場に転勤してきたQさん(30歳)。Qさんと一緒に働いた経験のある若いZさんから、「今度、転勤してくるQさんって、 ちょっと変わってる人なんですよ」と、言われていたらしい。25歳過ぎてからの中途採用だったQさん。仕事中に突然、握りこぶしの手の甲で、自分の額をガンガン叩き出したり、「ほぉぅ〜!」と20年前のマイケ○ジャ○ソンみたいな奇声をあげたりするらしい。奇声をあげるときは、どうも自分の声に、周りがどう反応するのか、様子をうかがっているふしもある。さらに人との距離感(親しさによっての付き合い方の違い)が分からない雰囲気がある。Zさんとメルアド交換したQさんは、とにかく日に何度もたわいもないメールをしてくるらしい。「今、何してるの?」「今○○にいます」など。Zさんにしてみれば単に仕事上の付き合いで、さほど親しい付き合いでもないのに、頻繁にメールをしてくるのが辛かったらしいが、Qさんのほうが年上と言うこともあり、一応、律儀に返信していたらしい。Zさんは結婚し、新居の部屋を借りたのだが、その隣の部屋にわざわざQさんは引っ越してきたらしい。これにはZさんもかなり困ったらしいが、だからと言って簡単に引越しも出来ないし、Zさんからすれば、ちょっと恐怖でもある。Qさんと課が違うので直接的なかかわりはないが、Zさんから事あるごとにQさん情報を聞かされているうちに、のびパパは、「こ・・・これは、アスペ族のかほりがする・・・」と、思ったらしい。のびパパの職場はお客様窓口などもあり、お昼休みは人それぞれバラバラだ。ある日、たまたまQさんとお昼休みが重なって、二人っきりで休憩室で昼食を食べていた。ふと、Qさんが、「のびパパさんの携帯、見せてください」の、言葉が終わらないうちにすでにのびパパの携帯をつかんでいたQさん。温厚なのびパパもあまりの失礼さにとっさに携帯をつかんだQさんの腕をつかんで、のびパパ「おい、失礼だぞ。今、オレがOK出したか?」と、とがめたらしい。驚いたQさんは、Q「あ、一応、断ったのでいいかと・・・」のびパパ「断れば何でも許されるわけじゃないだろ。 相手がOKしていないのに、その行動は失礼だ。」Q「すみません」・・・というような、やり取りがあったらしい。その後、例のマイケ○声で「ほぉぅ〜!」と、奇声を発し始めたQさん。おそらくストレスがかかると出るのだろうと思ったのびパパは、のびパパ「その声、仕事中、窓口まで聞こえてるらしいぞ。 なるべく、仕事中は我慢した方がいいんだけどな。 トイレでやるとか・・・。」Q「あ、すいません。 自分でも無意識に出るんですよね。」仕事は普通にできているらしいが、人との付き合い方にかなり回りとの違和感があって、そのせいで仕事にも支障をきたすこともあるらしい。ある上司に目をつけられていて(この上司は性格が問題らしいが・・・)事あるごとに叱責を受け、何かにつけ文句を言われているらしい。「オレって、ちょっと変わっているんですよ」と、自分のことを公言しているらしいQさんだが、それは、周りにそういわれているから「変わっているんです」と自称するだけなのか、「変わっている」自覚があるのか、ないのか、それで自分も困難に感じているのか、その辺が分からないらしい。先日の新聞に成人アスペルガーの方のジョブコーチの記事を読んだばかりだった。しかし、自ら支援を求めなければいけないし、第一、診察診断もおそらくされていないだろう。本人がどこまで感じているのか、考えているのか、または何も感じていないのか、また、もしそうだとしても田舎のこの地方で、ジョブコーチなどと言う制度があるのかどうか・・・なにもかも分からない状態のQさんになす術もなく、のびパパは考えている。