サヴァン症候群

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Nice!

今日の読売新聞の一面にサヴァン症候群の人について書かれていました。
サヴァンとは特異な能力を持つ知的障害者を指します。
山下清・アインシュタイン・モーツァルト・エジソン・レインマンのモデルとなった人・・・。
絵画・石火計算・音楽・発明・記憶力・・・。

本来、人が生活していく中で使うコミュニケーション力が全く欠けている人たち。
(そうでない方の報告もありますが)
人間は言葉を話し、聞き、かつ読み書きもできる。
サヴァンの人たちはそれがうまくいかないからこそ、脳の能力をフルに発揮できる、
ということらしいです。

確かに、人は社会生活を行うなかで、常に対人能力、言語能力をフルに
使っていますよね。家でも仕事・社会でも、育児でも買い物でも何でも。
はぁ~気疲れした、って感じるとき、本当に脳が疲れているなって思います。

人の上を平気で歩いたり、邪魔なのに一向に気づかないでデンと座っていたり、
こちらがどんなにエレベーターこだわりで困っていても、まったくお構いなしで、
少しは気を使ってよ~って、ふざけて言っても、何のリアクションもないツヨ。

自閉症に対する考えが少し甘いのかもしれないなと、最近気づきました。
いつかわかってもらえるような気がしていたけど、
それは違う。ずっと分からないんです。
もっと、自閉症のプロにならないと、こだわりに振り回されて、
一見、分かっていそうなツヨに振り回されて疲れてしまうような気がします。

「記憶」でしてはいけないことを覚えて、いつかやらないようになるかもしれないけど、
ツヨの奇行は一生続くでしょう。
それはやはり、力で抑えたり、矯正するという考え方では解決するべきではないです。

光とともに・・・の最新刊で、おばあちゃんが、ひかるの母親に
「人様の前へ出すなら、外へ出しても恥ずかしくないように教育しなさいな」
と言う場面がありますが、
ひかるの母親は
「このままじゃだめですか?」(=このままのひかるを認めてください)
と返します。
これはこういう子を持ったばかりの、母親達の心の葛藤の声、でもあるのではないでしょうか。
親だからこそ。

社会で暮らすための、必要最低限のコミュニケーション、身辺自立、体力、
趣味、楽しいこと、そして何人かの友人。
もちろん、サヴァンとは言いませんが、できれば何か得意なこと。
それらを手に入れられれば・・・!

サヴァンの話に戻りますが、
全世界に数十人しかいない狭義の意味でのサヴァンの人もいれば、
広義の意味のサヴァンな人は、周りを見渡すと、スポーツ界・音楽界・
科学者や熟練技術者・芸術家、たくさんいるような気もします。
そういう、「一筋!でもちょっと個性的!」の人がいてくれないと、
凡人ばかりでは、何も発明されたり、素晴らしいものを残すことができない
かもしれないのではないでしょうか。
ツヨのお友達でも、いつかみんなをあっと言わせるような子が
いるかもしれません。いいぞ。

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