願掛け

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Nice!

 ママの実家のおじいちゃん、おばあちゃんは、かーの自閉症が明らかになってからずっと「願掛け」をしています。

 地元の願掛けで知られている山奥の寺に毎月同じ日に行き、お参りをしたあとそこの湧き水をペットボトルに詰めて持ち帰り、それを毎日必ずかーに口にさせる(ご飯を炊く水に混ぜたり、お茶を沸かすときに混ぜたり)、というものです。

 日曜日、願掛けに行く日と私の休みが合ったので、初めて同行させてもらうことにしました。ママとかー・まーも一緒です。

 普段信心というものを持ち合わせていない私は、このかーに対する「願掛け」については正直なところちょっと違和感を抱く部分もありました。
 「これで自閉症が治るんなら苦労しないよな」的な思いも……ずいぶんと罰当たりかつ失礼極まりないことですが。

 おじいちゃんもおばあちゃんも、かーの自閉症が「治る」とは思っていないでしょう。ただ孫のために出来ることはなんでもしてやりたい…の一心からだと思います。

 お参りをしているときの2人の表情を見ていると、願掛けって本当にご利益があるかどうかはともかく、願掛けする人の想いと決意がその本質なんじゃないかな、と思いました。