忘れることができない障害。

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Nice!

自分の障害を疑ったのは、ちょうど1年前の今頃です。(診断を受けたのはもっと後です)

テレビで自閉症者の話を見て「自分と似てる」と思ったのがキッカケですが、もちろんそれだけで「自分は自閉症だ」と確信したわけではなく、その後色々調べてみたのです。

ネットで自閉症の特徴が書かれているサイトを見つけました。
そこには「人と接することが苦手・要領が悪い・変化を嫌う・冗談を真に受ける・神経質」などと書かれていました。

「これって私に当てはまってるよね?」と夫に見せました。

夫は、「そうだね。でもこれのどこが障害なの?こんな人いっぱいいるよ。」と言いました。

確かに。
要領の悪い人、神経質な人・・
そんな人は私の周りにもいっぱいいる。
それを障害と呼ぶとすれば、世の中の人はみんな障害者になってしまう。

そう考えているうちに、いったんは私の自閉症疑惑が薄れました。

でも何だろう?長年抱えていたこの違和感。
その答えがこの障害の中に見つかりそうな予感がしていました。

だから私は再び自閉症について調べ続けました。

そして「記憶力の異常」について書かれているのを見つけました。

自閉症は「忘れることができない障害」である

・・と書いてあったのです。

私は人から「あなたの記憶力は異常だ」と言われたことが何度もあるのです。

例えば友達と昔の話をしていて、「何年か前に一緒に映画見に行ったことあるよね?」と言われると、私は瞬時に「1998年4月12日の日曜日だよね。5列目の左から3番目の席に座ったよね。緑色のワンピース着てたよね」などと言うのです。

すると「なんで覚えてるの?」と相手は驚きます。
そして「適当に言ってるだけでしょ?」と発言の信憑性を疑われます。

私としては「なんで覚えてないの?」「なんで疑うの?」という気持ちでした。

私には忘れられない記憶が山ほどあります。全て写真のように鮮明に脳に記憶されています。大きな出来事から日常の些細なことまで・・

誰もがそうなのだと思っていました。
でも、どうやらそうではなさそうだ、このような記憶力を持つ人は周りには誰も居ない、ということに途中で気付きました。

自分は自閉症だと確信したのは、記憶力の異常についての記述を読んだ時でした。
これは私のことだ、間違いない、と思いました。

続きます。