率直に、いいな、と思います。自閉症の特性理解と支援―TEACCHに学びながら著:藤岡 宏ぶどう社第1部 自閉症の特性を理解する第2部 特性に沿って支援の方法を考える第3部 医療・親さん・地域この本を読んでいてまず何より感じたのは、すごく「素直に読めた」ということ。自閉症療育の本を読むときは、基本的にいつも「論旨が矛盾していないか、同語反復に陥っていないか、安易な外部からの『解釈』がないか」といったポイントを吟味しながら読んでいるので、どうしても(私にしては)時間もかかりますし、それなりに難儀しながら読んでいく感じなのですが、この本についてはそういうことがとても少なくて、何だかすとんすとんと「腑に落ち」ながら、とてもスムーズに読めたのです。なぜそんな風に読めたのかな?と改めて考えてみると、その一番の原因は、本書がTEACCHの哲学的立場に立った著作である、ということにあるような気がします。ですから私は、この本を読んで改めて、「ああ、やっぱり私の考えはTEACCHに一番近いんだなあ」という思いを新たにしたわけです。