自閉症の子どもと暮らす家づくり(42)

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Nice!

我が家の家探しは、建売から始めて条件に合う物件が売り出されていないことを知り、土地探しに切り替えて最初に出会った魅力的な土地は既に建売を建てることが決まっていて買えず、そこから「いまの自宅のすぐ近くの土地」、「より郊外の土地」、「二世帯住宅」、ほかには中古の戸建ても見ていましたが、どれも何かしら希望とは合致しない物件ばかりで、だんだんあきらめムードが漂ってきていました。それでも、ネットで少しは良さそうな土地を見つけては、仲介業者に連絡をとって現場を見る(そしてたいていはがっかりして帰ってくる)、というのを繰り返しているうち、ある「出会い」がありました。とある土日の休日、たまたま予定があいて午後の時間ができたので、外出のために駅に向かう道すがら、ちょうどそのときに物件情報の照会でメールでやりとりをしていた業者に電話をしてみることにしました。もともとアポをとっていなかったので、とりあえずダメ元で電話してみて、もし物件案内が可能だったら物件周りをして、もしだめなら買い物でもしてこようと思ったわけです。結果は、運良く業者の時間が空いていて、すぐあとの時間にアポを取ることができました。ですのでその店にいって、もともと相談していた土地を見に行くことにした(結局この土地自体はいまいちでした)のですが、そのときに(いつものパターンで)希望する物件の条件を話しているときに業者から言われたのが、「その条件なら、いまうちが扱っているのでぴったりなのがありますよ」ということばでした。そこでさっそくその物件を見せてもらうと…なんのことはない、最初に申込みをして、実は建売が建つので土地としては買えないと分かって諦めた、あの物件のあった分譲地でした。ですので私はすぐに、「ああ、ここは最初に見てまして、この建売として売っている区画を土地で買おうとしたんですが買えなくて諦めたんです。他の区画はちょっと予算オーバーなうえ、希望よりほんの少し狭いので」と答えたのですが、今回の営業マンは思った以上にアグレッシブでした。「でしたら、私の方から売主にかけあって値下げ交渉してみます。ご希望に沿うような条件変更もある程度可能だと思いますから、もう一度検討されてはいかがでしょう」そして、売主と交渉可能だと思われる条件変更の範囲(どの程度なら値下げできるかもしれないか、土地面積の変更はどうか)についても、具体的に話をしてくれたのです。その話を聞いていくなかで、私の中で「この分譲地に再チャレンジするのもいいのかもしれない」という思いが強くなりました。