デジタル耳せん使用レポート第二弾 【聴覚過敏対策グッズ】

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Nice!

 

デジタル耳せん生活は続く

キングジムのデジタル耳せんを使い始めてもう半月になる。相変わらず使い続けている。
 
キングジム デジタル耳せん MM1000 ホワイト キングジム 2014-03-07 売り上げランキング : 319

by ヨメレバ

小物のガジェットの類というのは面倒くさくてすぐ使わなくなってしまうというパターンもあるのだが、どうも今回はそういったこととは無縁のようだ。ほとんど必需品という感じで私の中での位置づけはメガネ>デジタル耳せん>スマートフォンとなってしまった。携帯の利便性を上げるため不精者の私が百均で素材を買い込み専用ポーチを製作、さらに娘も気に入ったので二つ目を購入した。

デジタル耳せんとポーチ

いろんなシチュエーションでの使用感もわかってきたので今日はそのあたりを書いてみることにする。

▼デジタル耳せんレポートその1はこちら↓

デジタル耳せん(キングジム製)を買ったのでその感想 【聴覚過敏対策グッズ】

▼トゥギャッターで関連ツイートをまとめたのはこちら↓

デジタル耳せんの使用感と自閉症の聴覚過敏 トゥギャッターまとめ

 

デジタル耳せんレポート おでかけ編

スーパーやコンビニの店内
スーパーの店内放送やBGMの音で脳みそがフリーズすることはよくあったが、デジタル耳せんは人の声には効かないはずだ。なので正直なところあまり期待はしていなかった。だが、スイッチを入れると実に快適である。
店内放送やBGMに気を取られていたため、あまり気にしていなかったのだが、スーパーの店内は冷蔵機器や空調の音が結構すごかったのだということがわかってしまった。
そして、冷蔵・空調機器の音が消えてしまうと、店内放送やBGMの音があまり気にならなくなってしまったのだ。コンビニでも試してみたが同様の結果。実は私の脳に負荷を与えていたのは意識していなかった冷蔵機器や空調の音だったのかもしれない。
以来、スーパーには必ずデジタル耳せんをお伴に連れて行っているが、脳みそへの負荷が減ったのか、スイスイ買い物できるという感じである。「コレ買おうかな~」という判断、「えーと、あとなに買うんだっけという「記憶の想起」がラクになったのでかなり時間短縮にもなっている。

ちなみにデジタル耳せんつけたままでもレジのおねーちゃんの声はちゃんと聞こえる。

住宅地を歩いてみる
住宅地といえば静か…というイメージだが、どうなのか?と思い、近所を歩きながらデジタル耳せんのスイッチを入れたり切ったりしてみた。
場所によって当然異なるが、密集度の高いところではエアコンの室外機の音がそれなりするので、スイッチを入れるとかなり静かになる。
冷房機器が普及したことによっていろんな音が増えていたんだなあと実感した。

自助会にて
8月23日は自助会(アスパラガスの会)だった。当然デジタル耳せんを連れていく。
会場で、私がデジタル耳せんを購入していたのツイッターでを知っていたスタッフの1人に試してみてもらう。そのスタッフは音声過敏が自分にあると思っていなかったクチだが、思い切りジャストミートだったようで「これはいい」と自助会の後、その日のうちに大阪市内の大型家電量販店に買いに走り(トゥギャッターまとめに本人の談が入っている)。なんと気の早い…。
他にも参加者で試したい人に試してもらったが反応はさまざま。聴覚過敏があるという自覚がなくてもつけた途端に顔が緩む人がかなりいたが、まるでピンとこないという人もいる。ASD者の自助会といえどもかなり差があるようである。
ただまあ、聴覚刺激による負荷を意識してなくても実は結構負荷が高かったという「隠れ聴覚過敏」も結構いるようであるということがデジタル耳せんのおかげで判明した。

電車の中と駅のホーム
駅のホームに電車が進入・通過する音はやはりそれなりに大きいものだ。これにはデジタル耳せんはかなり効果大であった。さすがに大きい音なので全部なくなるわけでは当然無いが、線路との間で発する音や電車のモーター音がかなりごっそり消えてくれるのでとても軽い音になり、不快感は激減した。
さて車内、車輪がレールの継ぎ目を通る時の「カタンコトン」の音は消えないが、モーター音や空調音がやはりごっそり消えてくれるのでかなり静かな空間になってくれる。スイッチを切ってみると、その瞬間こんなにもすごい音だったのか!とビックリするくらいなのだが、その大半は空調音だった。空調音はバカにならないようである。
人の声は消えないが、空調やモーターなどの騒音が消えるおかげで非常に楽なる感じ。ただし大阪名物;大阪のおばちゃん」の集団にはまだ電車内で遭遇していないので限界点は不明。

ターミナル駅付近
デジタル耳せん到着から3日、所用で阿部野橋に出る時にデジタル耳せんをお伴に連れていった。
試しに家からずーっとつけっぱなしにして行って、近鉄の大阪阿部野橋の駅についてホームに降りて人混みを歩く、
「あれれ?」
なんだか自分の様子が変である。身体が以前よりはっきりする感じだ。おまけに視界までなんだか変だであちこち見えやすい、というか注意を払いやすい。見たいものがスカッと見れるという妙な感触。とにかくなんだか歩きやすい。
私は身体感覚にはさして困ってないつもりでいたが、もしかして実は体感が薄かったのか?そして見えにくい状態でがんばって見ていたのか? まあ、これにはいろいろ考察すべき点はありそうだ。
改札を出て地下街へと向かう。そこでスイッチをオフにしてみる。やはり空調音やらなにやら、とにかくすごい音がして、ぎょっとしてすぐまたスイッチを入れた。
今の世の中意識しているしていないにかかわらず、いろんな音が耳に入っているようだ。
 

ミチャポンと地下鉄の巻
8月28日、タヌキとミチャポンと一緒に難波のタカシマヤに「夢の超特急展」なるものを見に行ってきた。
ミチャポンは私に似たのか結構音には過敏である。電車が大好きな鉄子なのだが電車の音は大嫌い、特に地下鉄の音が大の苦手。そこで、地下鉄ではミチャポンにデジタル耳せんを使ってみてもらった。
あっという間に結果が出た。電車がホームに入ってきてもへっちゃらだ。
「ラク~♪」
と、ミチャポンも満面の笑みである。2個目の購入を決めた決定的瞬間であった。
 

地下街でタヌキが驚くの巻
実は我が家にデジタル耳せんが来てから、それに全く興味を示さなかった奴がいる、タヌキだ。
光には過敏なほうだが、でかい音で音楽をかけるのが結構すきなのだから興味を示さないのも当然だ。
しかし私はちょっとこのタヌキに耳せん試してみて欲しいと思っていた。実はタヌキは聞き間違いの多さは天下一品で、私や息子の上をゆくからだ。
難波の地下街のとあるカフェで、ちょっと「つけてみる?」といって差し出してみる。
私だけでなくミチャポンがいたくデジタル耳せんを気に入ったというのもあったのだろう。タヌキがデジタル耳せんを手にとった。そして一言
「人の声が聴きわけやすくなるな~」
元々音量には強い奴なのでラクになるということは特にないようだが、低音がある場所での人の声の聞き分けには寄与するようだ。
そしてそれをきっかけに、よくよ<話してみると、前々から人の声の多いラジオ番組を聴く時イコライザーで低音部分をカットして聴いていたんだと。そりゃ効くはずだ。タヌキも耐性はそこそこあるものの隠れ聴覚過敏だったようである。/p>
 

軽い足取り
難波からの帰り道のこと、結構あちこち歩いたのでいつもならヘロヘロになるはずなのだが、不思議と足取りが軽い。そしてそれはミチャポンもだったようで。「今日はまだまだ元気だ~」とのたまう。
出かけていたのが8時間ほど、その時はデジタル耳せんは1つだったので、ミチャポンと2人、かわりばんこに苦手なところ中心にデジタル耳せんをつけていたという以外に変わったことは特にない。
デジタル耳せんよ、やはりオマエの仕業か!
聴覚の負荷を下げるとあちこち無駄に力が入らないので疲れにくいといった事はあるのかもしれない。

 

デジタル耳せんレポート おうち編

換気扇戦争の終結
ウチのタヌキは神経質なまでに換気が好きである。どうやら多少でも空気がこもっていると私には感じられないくらいのニオイがするらしく、やたら換気にこだわるので換気扇やら扇風機をつけて回る習性がある。
ところが私は換気扇のファンの音でヘロヘロになる。そこで隙あらば換気扇を消して回り扇風機を弱にし…という感じでタヌキとネコのイタチごっこが常態化していたし、たまに扇風機や換気扇をつけるか消すかといった普通ならあり得ない戦争も勃発するのである。
この不毛な戦争はデジタル耳せんのおかげであっけなく終結した。つけてても気ならなければ消す必要はなくなるというあまりにも単純な構図である。
 

記憶にとどめて思い出す能力
やることを中断し別のことをやって元の作業にもどる。苦手な自閉症者は腐るほどいるが私もそうだった。そして子育てと家事というのはそういった中断がものすごく多いから当然忘れるものが多くなる。
ところがデジタル耳せんを使っていると何か作業している横から娘に話しかけられてもさほど気にならない。タヌキが「あれどこだっけ?」と言いだして何か探すなどということをやっても前の作業を忘れていない。
ちょっと話しなり何かするなりしてまた元の作業に…ということが楽になった。思い出せるからやることが散漫になりにくいしイライラしない。音に占拠されていた思い出すためのメモリーが解放されたので余力がアップ下という感じ。
 

ビジュアルドライブが減る
どどめに忘れっぽい脳みそのくせに目移りする。あれこれ見るものに引きずられてしまい、あっちもやりかけこっちもやりかけ…という状態になるのがよくあった。パソコンの画面見ているとあっちこっちを見てしまい肝心のことを忘れていて後で焦る…などというのが、デジタル耳せんをつけいるとだいぶ減る感じがする。
少なくとも「あれ?何やるつもりだったんだっけ?」と思った時に今までよりも思い出しやすくなった印象。
 

え!私って疲れてた?

使用直後に感じた「楽だ~!」の感覚だが、何だったのかが使用し続けるうちに言葉になってきた。
カラダが伸び伸びと軽いのだ!!!
あれこれ動くのがおっくうにならないではないか。
カラダのあちこちが柔軟になって動きやすくなった感じ。これはフェルデンクライスボディワークのレッスンを受けた後の感触に酷似している。

ちょっとまて!…ということは、私はいままでカラダのあちこちに無駄な緊張をしょって疲れながら過ごしていたということでもある。出かけなくてもヘロヘロになることはあるが、それは「疲れが昂じた」という状態だったのかもしれない。

そしてうっかりデジタル耳せんなしに換気扇に近づいたら…なんかあちこちが縮こまってくる。うーん、なんなんだろ?
なにやら音と緊張による疲労には関係がありそうだ(この辺はまたこんど)。
とりあえず動きやすいので生活の快適度はとんでもなく向上しているので悪いことではない。

デジタル耳せんのとりあえずのまとめ

とにかく私には思い切り役に立つツールだし、ほとんど必需品。

感覚に意識していない部分としている部分の関係やら、身体の緊張との関係等々考えさせられることも多かった(これらの考察はまた別記事にする予定)。

<p>とりあえず脳みそのパフォーマンスがこれだけ増大すればやれることベースで考えたら寿命がのびたのと同じことじゃわい、うひひひひ…と山姥気分で不気味な笑いをもらしたくなるというわけだ。

効く人効かない人
ここは念のために書いておくのだが、効かない人ももちろんいる。
私がデジタル耳せんを使用しはじめた話を発端に、ツイッター繋がりの人たちの何人かがデジタル耳せんを購入していろいろ感想をツイートしたりブログに書いてくれているのだが、かなり効果があったという人もいればあまり意味を感じられなかったという人もいる。
たぶんバリバリの定型さんである自閉っ子シリーズの版元花風社の浅見氏などはほとんど効果がなかったそうだ。きっと聴きたいor注目すべき音以外をフィルタリングして捨ててしまう能力が高いのだろう。
反面、聴覚過敏を全く自覚していなかった人のなかに大きな効果があったという人もいる。聴覚刺激の負荷は人によってだいぶ異なるということだろう。デジタル耳せんはほんと使ってみるまでわからないという不思議な機器である。

キングジムさんへ!

まずは良い商品を作ってくれてありがとうと言いたい。

だが、もっと使いやすくなればと思うのもまた人情というわけで、性懲りもなくキングジムさんへのリクエストを書いておくことにする。

1)コードレスのヘッドホンタイプも欲しい!
これはツイッターでも盛り上がったのだが、子どもや、内勤あるいは家にいることの多い人、そして耳穴につっこむ感触が苦手な人にとってはコードレスのヘッドホンタイプのほうが断然使いやすいと思う。
2)試用できるところを増やして欲しい
上にも書いたけど、デジタル耳せんを必要とするかしないかは個人差が大きいものなので試してみないと購入にとても勇気が要るのです。試すスポット(継続的でもイベントでも)があればもっとデジタル耳せんの恩恵に浴せる人間が増えると思います、はい。 

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