週末を家で過ごし、児童学園に戻ったYOO。「おかえり~」と出迎える職員や他の子供たちに「ただいまー」と機嫌よく挨拶をする。一人の少年が、皆と同じように 「おかえり~」と言ったが無視するYOO。「おかえり~」、再び「おかえり~」「おかえり~」「おかえり~」「おかえり~」「おかえり~」「おかえり~」「おかえり~」・・・返事をするまでマシンガンのように問いかける少年根負けしたのか「ただいま」と小声で返事をすると「何したの?」(帰省中に何してたのか・・という意味)「何したの?」「何したの?」「何したの?」「何したの?」「何したの?」「何したの?」・・・・無視するYOO。「何したの?」「何したの?」「何したの?」「何したの?」「何したの?」「何したの?」・・・・と連打を浴びせる少年。仕方なく・・といった様子で「ゲーム」とぶっきらぼうに答えるYOOこれまたやっぱり、「なんのゲーム?」「なんのゲーム?」・・・・・・・・・・・・・・・「マリオと・・」と言いかけて口をつぐんだYOOだったが、「マリオと?」「マリオと?」「マリオと?」「マリオと?」「マリオと?」「マリオと?」・・・・・・・みるみる不機嫌な表情に変わっていくYOOの様子にハラハラしながら見ている母「マリオと?」「マリオと?」「マリオと?」「マリオと?」「マリオと?」「マリオと?」・・・・・・・マリオとマリオとマリオだよ!(怒とついに爆発、爆笑する父母。ここで、その場から脱出したYOO。小声で母に話しかけた「あいつ、うるさいんだよ」「お前も同じだろ」と心の中でつぶやく父、母面白い光景だった。笑いすぎて涙目になりながら今までの認識(推測)が間違っていたことに気がついた。同じ事を何度も繰り返し言う傾向はYOOにもあって、それは自閉の二次障害としての言語チックであろうと思う。そういった傾向の人は、自分の繰り返し行動そのことに気がつかず、他の者の同種の行動にも気がつかないと思っていた。つまり、同じことを繰り返す傾向の人は、繰り返しているということが分からない・・と思っていただから、繰り返し同じ事を聞かれても「ウザイ」とか「しつこい」という感情は抱かないはずだと・・ところが、今回の事件?で私の勝手な推測がまったく違っていたことを知った。まさに目からウロコだったのだ自分も同じ事を繰り返し言うくせに、自分が同じ事をされると「ウザイ」と思うものなのだ。そういえば、最近のYOOは以前ほど同じ事をしつこく繰り返し聞いたりすることが少なくなった。いままでYOOは、自分と同じ傾向の子が周りにいなかったので同じ事を繰り返し聞かれた人の気持ちが分からなかったのだろう。児童学園に入所して、自分よりもっとスーパーな子に出会い、そのことを知ったに違いない。障害のある子供たちの集団生活の中で、自身の行動の奇妙さ?を認識し自身の行動を変えたYOOに成長を感じながら、身をもってそのことをYOOに教えてくれた少年に感謝である。あの少年は我が家族にとって”偉大な師”だったが、YOOはまるで自分を見るような、あの少年がキライなようで極力接触しないように避けているらしい。ま、そのての子は避けてもガンガン攻めこんでくるけどね。